激しいことが予想された中国・天津泰達とのアウェー戦。選手バスが到着するもスタジアムの外。大勢のサポーターに囲まれながらのスタジアム入りにアウェー戦を感じさせる。セキュリティも全くといっていいほど機能していないスタジアムだけに、選手たちはピッチでの練習時間までロッカーから外へ顔は出さず。やはり中国は特別だ。
ガンバは全員が喪章を身につけ、試合前には会場全員で被災者への哀悼の意を表し黙祷を捧げた。
だが静けさも一瞬、スタンドではキックオフ後に発炎筒がたかれ、天津はスタートからパワフルにガンバに襲い掛かってきた。決定的なチャンスを作らせた訳ではないが、ガンバのサッカーを全くさせてもらえない立ち上がり、ボールは足下に納まらない。
23分にFKからの流れでゴールネットを揺らされたが、これはオフサイドの判定。
だが、直後の25分。右から仕掛けられての中央、21番CHEN TAOにブレ球らしきシュートで先制ゴールを決められてしまう。
だが、ここで下を向くガンバではない。中央から崩しにかかり、ようやくゴールをこじ開ける。31分、アドリアーノのシュートのこぼれ球をアドリアーノが右手イグノに預けるとイグノのシュートが決まり同点。リズムが出せない中で、すぐさま追いついた。
恐ろしいほどの空中戦での試合展開だったが、遠藤、二川、誰もが相手に負けない"あたり"をみせ、ガンバの気迫を感じさせた。
前半終了間際44分にはセンターバックの山口が負傷で交代。高木が金とコンビを組む。
1-1で折り返した後半、53分。エリア内で高木のファウルがとられてのPK判定・・・。CAO YANGに決められて1点のリードを許す。
もちろん狙うは勝点3のガンバ。アドリアーノ・イグノ・二川と絡んだプレーなど徐々にガンバらしさも見せるが、時間が経つにつれ激しさが一層増していく。
どんどん試合が荒々しくなり、満員で埋め尽くされたスタジアムは中国人サポーターの強烈な声援の後押しもあり天津が試合の主導権を握っていった。ペットボトルが投げ込まれ、ガムの入ったケースが投げ込まれ、何でもあり状態の中ではあるが、試合は容赦なく進んでいく。
71分には宇佐美、武井に代えてキム、佐々木を投入したガンバはギアを一気に上げにかかった。
87分にはコーナーキックから得点のチャンスがあったものの相手GKのファインクリアに阻まれて押し込めず。
ロスタイム4分で試合終了。試合会場を含むすべてが「ザ・中国」というスタイルの前に1-2の敗戦を喫した。
同EグループのメルボルンビクトリーVS済州の試合は済州がアウェーながら1-2で勝利。
予選2試合を終えて天津が勝点6、ガンバが勝点3で2位、済州が勝点3で3位、メルボルンが勝点0という順位。
様々な状況下の中で行われた今日のアウェー天津戦。"悔しい"という言葉では片付けられないほどの悔しさを味わった。負けはしたがまだ2試合。まったく下を向く必要はない!!中国での借りは倍以上にして万博で返す!!
以上