BICENNTENIAL WOMAN'S CUP 2010 第3戦
2010年1月21日(木)17:00 KO
なでしこジャパン(4-2)コロンビア女子代表
〔得点経過〕
得点:1分 安藤
得点:6分 安藤
得点:19分 高瀬
失点:45分
失点:50分
得点:67分 須藤
[先発]
GK:海堀
DF:鮫島、須藤、長船、川村
MF:上尾野辺、宇津木、菅澤、木龍
FW:安藤、高瀬
チリで開催されているBICENNTENIAL WOMAN`S CUPのなでしこジャパンにとって3戦目、コロンビア戦が1月21日に行われ、なでしこはコロンビアを4-2で下し、2勝1分で首位を守った。
スターティングイレブンは初戦デンマーク戦のメンバーが中心。キックオフ直後、2トップに入っていた安藤梢が最初の決定機をゴールに結びつけて、日本が先制する。勢いを引き寄せた日本は立て続けにコロンビアゴールにシュートを浴びせる。4分には須藤安紀子から安藤、最後は木龍七瀬といいタイミングでつながるが、シュートはGKの正面。その1分後、高瀬愛実が突破からCKを奪う。上尾野辺めぐみのCKを混戦の中にいた安藤が左足で押し込んだ。日本は序盤に2ゴールを挙げ、早々と緊張を解く。12分、これ以上ゴールはやれないと士気を高めるコロンビアに、インターセプトから裏へとパスを通されるが、ここは長船加奈が体を張ってクリアする。19分には高瀬のゴールで3点目を挙げた日本。細かいミスはあるものの、左右への散らしを効かせて前半は完全にペースを握る。このまま折り返すかと思われたロスタイム、Ingrid Vidalに裏を取られる。須藤がカバーに入るがドリブルでゴールエリアに侵入を許したところでたまらず倒してしまう。このPKで1点を返され、3-1で前半を終える。
後半スタート時の日本の交代はなし。佐々木則夫監督はこのままのメンバーで選手たち自身で状況を打破させる道を選んだ。ところが50分、前半から裏へのスペースを狙っている動きを見せていたIngrid Vidalにまたしてもゴールを決められ、これで3-2と1点差にまで詰め寄らせてしまう。ハーフタイムで修正してきたコロンビアに対し、日本は失点をしたことで徐々にボールが落ち着かなくなってくる。
そんな流れを断ち切ったのが、67分の須藤のゴールだった。CKのチャンスに須藤がピタリと頭で合わせて、大きな追加点が日本に入った。コロンビアが反撃の糸口を掴もうと、交代選手を次々と送り出す中で、状況が落ち着いてきたと判断した佐々木監督は、73分から8分間の間に宮間あや、大野忍、中野真奈美の3人を交代。またリズムが変わった日本は85分、大野から左サイドへ展開し、アーリークロスに高瀬が合わせたボールはわずかに右へそれる。その後もチャンスを作り、さらなる得点を狙うがゴールはならず。しかし、粘るコロンビアを突き放し、4-2で勝利した日本。トップの座を守って、最終戦のアルゼンチン戦に臨むことになった。
〔試合後コメント〕
■佐々木則夫監督
欲を言ったらキリがないので・・・というのがありますが、意図的な部分では前の試合よりはできていました。ちょっとしたミスが失点につながるんだということも実感したはずです。試合に流れというものがあって、悪い流れのときもある。そういう時間帯は必ずあるものです。そこで失点をしないということが大切。無理なスライディングでこぼれ球が相手ボールになる。結果、またピンチに陥る。最初はちょっとしたズレでも、そのちょっとしたことで歪は大きくなっていく。東アジア選手権では、若い選手たちも戦えなくてはいけない。こうした国際ゲームの中でどんどん経験を積んで、成長していって欲しいですね。
■安藤選手コメント
若い選手中心のメンバーだったので、(試合への)入り方が大切だと思っていました。いい時間に点が取れたと思います。これまでのミーティング等でビデオを見ていて、いい形でボールを奪うことができれば、(生かせる)スペースはあると感じていました。前半は全体で連動して動けていたと思います。1点目は相手のクリアボールを川村がつないでくれて、自分がスペースのあるところで受けれたので、落ち着いて浮かせて決めました。まだイメージ通りの戦いというわけではありませんが、気持ちで負けないようにと試合前もみんなで話していて、一つになって戦うということはできたと思います。
■須藤選手コメント
後半は本当に落ち着かなくなってしまって、どうやったら落ち着かせることができるのか、自分でわからなくなっちゃってました。イライラしてました(苦笑)。相手が前からきてるのに対応できてなかった。セットプレーのときは、いつでも狙うつもりで上がってました。得点のところは、「ここで決めてやろう!」という気持ちは大きかった。安ちゃん(安藤)からいいボールがきたので、瞬間に「あ、決まった!」って思えましたね。このゴールで自分自身も落ち着くことができたと思います。
■鮫島選手コメント
試合前ミーティングで話をしていて、相手のシステムを見てたら、サイドのスペースが空くので、攻め込めるかもしれないと思っていました。だから、この試合は積極的に仕掛けていこうと思って臨んだものでした。でも、実際には上がっていく回数は結構あったけど、もっとゴールに絡めるプレーができたら、と思います。“代表合宿”ということで、前よりは自分自身の中でテンパることはなくなってきましたが、その場面場面で判断できないこともまだまだあります。でも、こうやって合宿に参加することで自分の中の課題の一つ一つが少しずつ克服できている感じが少しします。左サイドにはたくさんいい選手がいるので、自分としては守備はまだまだ課題が山積みですが、攻撃面をアピールして、東アジア選手権では左サイドとして出場できるようにがんばっていきたいと思います。
[今後の試合スケジュール]
23日(土)20:00 vs アルゼンチン女子代表
以上