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【J2:第42節 福岡 vs 熊本】プレビュー:それぞれの想いをぶつける特別な試合。そしてバトル オブ 九州。福岡−熊本は見逃せない1戦(14.11.23)

リーグ戦は42試合の積み重ね。どの試合も、その価値に変わりはなく等しく勝点3が与えられる。もちろん、その時々で注目を浴びる試合があり、その後の流れを変えてしまうような試合もあるが、最終的に上位に顔を出すのは、特別な1戦を制するチームではなく、日々、確実に積み重ねてきたチーム。そういう意味では、どんな試合も重要であることに変わりはない。

だが、それでも特別な試合がある。それぞれが特別な想いをもって臨む試合がある。ひとつは、シーズンの開幕を告げる開幕戦。そして、もうひとつがシーズンの終わりを告げるリーグ最終戦だ。もちろん、勝利を目指して戦うことに変わりはない。しかし、その試合にかかっているのは勝点3だけではない。監督。チームスタッフ。ピッチに立つ11人。ベンチに控える7人。スタンドから見守るチームメイト。ファン、サポーター。そして、チームに関わる全ての人たち。そのメンバーが、ともに戦う最後の試合。そこには、それぞれの意地や誇り、夢と希望、そして願いが、かかっている。順位がどうであろうと、チーム状況がどのようなものであろうと、チームに関わる人たちにとって特別な試合であることに変わりはない。

選手たちは、自らのプライドをかけて戦う。思うような成果を上げられたチーム。願いを叶えるために、この1戦に全てをかけるチーム。残念ながら、願った結果を得られなかったチーム。その立場はそれぞれだ。だが、残された可能性の中で最も高い位置を目指すのが勝負の世界に身を置く者の勤め。結果が出ていようとも、自らの力の全てを発揮して戦うのがプロ選手としての使命。そして、目の前の相手には絶対に負けたくないというのがアスリートとしての本能だ。戦う武器は、この1年間で仲間とともに積み重ねてきたもの。その全てを相手にぶつけて勝利を目指す。今シーズンが自分たちにとって何だったのかを示す試合。仲間とともに築いてきたものを証明する試合。その試合で、対戦相手に勝利を譲るわけにはいかない。目指すものは勝点3しかない。

そんな選手たちを、ファン、サポーターは、いつも以上に熱い気持ちで後押しする。胸に宿る気持ちは複雑だ。喜び、楽しさ、悲しみ、悔しさ、惜別の想い、様々なものが入り混じる。だが、そうした想いを胸の奥にしまい、いつものように大声で選手たちの背中を押す。いつものように拳を突き上げて仲間を鼓舞する。それが自分たちの想いを伝える唯一の手段。ありったけの想いをこめてチームの名前を叫び、選手の名前を呼ぶ。そして、このチームと戦う最後の試合のひとつ、ひとつの場面を心に刻んでいく。1年間を振り返れば様々なことがあった。その出来事を共有して戦ってきた1年は何物にも代えられない貴重な1年。その1年を全力で締めくくりたいという想いが募る。最後のホイッスルが鳴る瞬間まで一瞬たりとも心を切らさない。それがともに戦ってきた者の想いだ。

そして、レベルファイブスタジアムでは、その特別な試合を福岡と熊本が戦う。ともに九州にホームタウンを置くチーム同士のバトル オブ 九州。それがリーグ最終戦と重なり、特別な試合は更に重要性を増す。福岡にとっては開幕戦で敗れた相手。プライドをかけて勝たなければならない。そして、誇りをかけて戦うのは熊本も同じ。アウェイであろうとも勝たなければいけないのがダービーマッチだ。ともにアグレッシブさをベースにして戦うチーム同士の対戦は、そうした背景も手伝って熱い戦いになることは必至。ファン、サポーターと一体になって、局面での激しいバトルが繰り返される試合になることは間違いない。

スタジアムに足を運ぶ人たち。遠く離れたところからチームへの想いを送る人たち。そして、その想いを背負って戦う選手たち。福岡にとって、熊本にとって特別な試合は、23日(日)、14:00にキックオフ。記憶に残る素晴らしい試合を期待したい。

以上

2014.11.22 Reported by 中倉一志
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