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【J1:第32節 鹿島 vs 川崎F】プレビュー:リベンジのときは来た。今季最大4失点した川崎Fを迎え、鹿島は昨季の再演を狙う(14.11.22)

3週間の空白を経ていよいよJリーグも佳境を迎える。1位浦和と2位G大阪の直接対決がある今節、3位鹿島が対戦するのは5位の川崎Fだ。鹿島はわずかに優勝の可能性を残しているが、どちらのチームにも共通するのはACL出場権は確保したいという思いだろう。ただ、両チームともここ5試合の成績は思わしくない。前節こそ勝利したものの1勝2分2敗と10月に足踏みした鹿島に対して、川崎Fも1勝4敗と足踏みしたことがいまの順位に響いている。つまり、この中断期間でうまく調子を取り戻せたかどうかが問われることになる。

その対応方法も両チームで対照的に分かれた。中村憲剛、小林悠という主力が怪我で離脱している川崎Fは浦和との練習試合を行っただけでなく新しい布陣を試すなどして鹿島との試合に備えたのに対し、鹿島は練習試合を行わず練習メニューもあくまでこれまで通りのやり方を貫いた。今季は変則的なスケジュールが多く中断明けの試合が何度もあったが、必ずしも良い成績を残せているわけではない。良くも悪くも変化を求めなかったことがどう出るかに注目だ。

前回、両者が対戦したのは第13節。等々力で行われた試合は川崎Fが4-1で大勝した。鹿島も柴崎岳が美しいループシュートを決めたが、それ以上に川崎Fの攻撃陣が火を噴き鹿島の守備陣を粉砕した。若いCB陣にとっては強烈に脳裏に刻まれた敗戦だったことだろう。残念ながら植田直通は累積警告により出場停止だが、昌子源は「リベンジというか借りを返すチャンス」と意気込んだ。鹿島としては昨季の再演を狙いたいところ。というのも両者は、昨季もリーグ戦前半に等々力で対戦したときに川崎Fが4-2で大勝したが、リーグ終盤でカシマで対戦したときは鹿島が4-1とやり返している。
その攻撃の中心として期待されるのが赤崎秀平。ダヴィが負傷離脱したあとの1トップを担っているがなかなか本来の持ち味を出せていない。川崎Fの監督である風間八宏は大学時代の恩師。「点を取って挨拶したい」と、前回の対戦では出場できなかった悔しさをぶつけるつもりだ。

また、これまで28試合に出場し7得点とルーキーらしからぬ活躍を見せているカイオは「残り3試合は自分たち次第だ」と語る。
「他のチームの結果を待っても良い位置にいけるとは思ってない。すべて勝ってそのうえで良い結果を待ちたいと思う。すべてを出し切る!」。

浦和が勝利すれば鹿島が勝とうが浦和の優勝が決まってしまう。しかし、そうした状況に気を揉んでもなにも変わらない。目の前の試合、目の前のボールに集中し、結果を求めていくことがいまできる最善のことだ。

以上

2014.11.21 Reported by 田中滋
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