●秋葉忠宏監督(群馬):
「この連休で雨のなか、大きな声援を最後まで我々に送り続けてくれたサポーターにはほんとうに感謝しています。誰が見てもタフなゲームで、非常に両チームともアグレッシブに戦っていたなかで、前回湘南さんと対戦したときはホームで球際や切り替え、走力で圧倒された部分があったが、そこでしっかりとした準備や成長の度合いを見せられたかなと思います。ただこの紙一重のタフなゲームを勝ち切ることを我々は今季ずっと、去年残留争いをしたことを踏まえて、1年間言い続けてトライしてきたが、残念ながら今日も最後勝点3を手にしたのは湘南さんだった。なかなか1年を通して、いいゲームはできているが、しっかり勝ち切る強さやタフさ、ずる賢さがまだまだ我々には足りないなとあらためて感じさせてもらえるゲームになりました。これができる湘南がチャンピオンになっていて、そこでいつも負けてしまう我々は下位にいる、この差が順位を物語っているとあらためて今日感じました。ただ残り3試合ありますし、我々は幸運なことに2試合をホームで行なうことができますので、またしっかりと顔を上げて、最後の最後まで自分たちのやってきたことを出す。そのうえでこの際どいゲーム、タフなゲーム、難しいゲームを勝ち切るだけの図太さやたくましさ、勝負強さをしっかりまた準備したい。ジュビロという格好の相手と出来ますので、そういった面を見せて、なんとしてもホームで勝利の歌をみんなと一緒に歌いたいと思います」
Q:前回の対戦と湘南が変わったところは?
「湘南スタイルというぐらいでアグレッシブでタフに前に前に人もボールも出てきますし、プレッシングも前から来るスタイルは変わってないと思います。我々が唯一付け入れる隙とすれば、優勝を決めた難しい状態で湘南さんはプレーしている。システムや選手も含めていろんなことを考えているんだろうなと、もちろんそうではないかもしれないが、映像を見ているときに我々はそういう印象を受けていたので、唯一付け入る隙があるとすれば優勝も決めてある程度ホッとしているところかなと思ったが、2連敗しているなかでホームに帰って来て、やはり負けるわけにはいかないという湘南のすごい気迫を感じたし、正直言うとこのまえ2試合3試合見たゲームよりもより迫力が出ていると感じました。プラス、ウェリントンや永木(亮太)という中心選手が帰ってくると湘南はよりパワーが増すんだなと思っていました。ただそのなかで、本来の湘南が戻ってきたなかで、これだけタフなゲーム、これだけの一進一退のゲームができた。もちろん押し込まれる時間帯はありましたが、そのなかでしっかりと我々らしく走り切って90分間最後まで足を止めることなく湘南のゴールに迫って脅かしたということに関しては選手の成長を感じていますし、またうまくなっていると感じます。ただ最後逆転しなければいけないので、差は縮まったと思いますが、ひっくり返せる、追い越すところまでは残念ながら結果が示す通り行けなかったなというのが正直な感想です」
○差とは具体的には。
「最後のところでゴールを決めるとかラストパスを通すとか、最後のところで自分のマークを捨ててでも危ないところを消しに行くとか、ゴールを奪うスポーツなので、どんなに終盤までいいプレーをしてもゴール前での精度や駆け引き、ずる賢さ、インテリジェンス、泥臭さも含めて、最後のところはひらめきやアイデア、サプライズ、クオリティがないとゴールは生まれないし、逆にそこを凌駕するだけの体を張る気迫なりがあると相手がプレッシャーを感じてボールが枠から外れることもあると思うので、そうした最後の差が今回0−1というスコアに、湘南さんは点を取ったが我々は取れなかった。とくに失点したあとのビッグチャンスで我々はあそこ取れていればよりゲームの流れが1−1になれば押せ押せになったなかで我々はあそこで決められなかったというのがこの結果になってしまったのではないか。あそこが今回のゲームのいちばんの綾だったのかなと感じています」
以上