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【J2:第37節 岡山 vs 山形】プレビュー:昇格プレーオフ圏内をめぐり、勝点差わずか「2」の、6位・岡山と8位・山形のガチバトル。(14.10.19)

J2リーグ戦はいよいよ佳境に入っている。残りは6試合だけだが、前節・群馬戦に敗れた岡山・影山雅永監督の、「もう一度ジャンプするために、ここは膿みが出てきたものだと。今をジャンプ前のしゃがみこんだ状況だと思えば、なんてことない」という言葉には、これからの6試合が持ち得る可能性とじゅうぶんな長さを見出せる。前節は先制されながら、理想的な攻撃の形を作って追いつき、追い越した後、逆転されて敗れるという、展開的にも結果的にも厳しいものだった。しかも岡山は9月14日の第31節・松本戦以来、3分2敗で約1ヶ月間勝利がなく、足踏み状態にある。チームは第35節・長崎戦に引き分けた翌週、大阪で1泊2日のミニキャンプを行い、岡山の戦いの原点となる切り替えのスピードを重点的にトレーニングし直して来たばかり。その直後の敗戦だった。

今週の取材では選手たちは記者から、「チームの雰囲気はどうか」という問いを受けていた。もっとも気になるところだ。これに対して皆、口を揃えて、「そんなに悪くないと思う」と答えていた。それは本当のことだろう。とくにベンチにいる時間が長く、チームに貢献したいという熱い思いを持て余しながら戦っている選手たちの言葉にリアリティがあった。荒田智之は、「個人的に思うことは、引き分けとか負けだから、こういう感じになっているだけで、やっている方としたら、そんなに悪い感じはないし、勝てば吹っ切れて勢いも出る。でも勝ちきれていないのは、何かが足りないからだろうし、最後のところで身体を張るとか、最後のところで押し込むだとか、そういうことが足りないから負けてるんだろうということはすごく感じる。でも、ファジアーノのサッカーは出来ていると思う」。澤口雅彦に最近の失点のシーンについて聞くと、「一番良かった時期にくらべると、ボールに対する寄せが甘いところがあるかなと思う。もっと躍動感のあるディフェンスが出来ていたのに、今はスピード感が落ちている」。率直な言葉だ。そして全員が、ここで「勝てばいい」と言う。勝利。岡山は、それが欲しい。

今節、迎える山形は15日(水)のナイトゲームで第94回天皇杯準々決勝を戦い、北九州を下して、ベスト4に駒を進めた。先発メンバーは11日のリーグ戦第36節・長崎から2人入れ替えただけで臨み、79分の川西翔太のゴールが決勝点となった。9月頭の水戸戦の前半途中から3バックに変更して以降、【3−4−3】で戦っているが、この布陣変更で守備的安定を確立すると同時に、前線3枚の動きの息もぴたりと合ってきた。注目は天皇杯で得点した川西で、リーグ戦でもここ4試合で3得点。ディエゴをトップとした前線3枚で、シャドーの川西、山崎雅人の飛び出しは捉えづらく、そこにワイドのキム ボムヨン、小林亮、舩津徹也、石川竜也といった選手が絡むことで、攻撃の幅はさらに広がる。

川西の大学の先輩である田所諒は、「上手いのはもちろん、ここに来て山形のやり方にフィットしてきている。ボールをさわらせたら乗ってくる選手なので、厳しくいかなきゃいけない」と話す。山形と岡山は過去5戦すべて岡山がものにしている。しかし上田康太は、「前回とはまったく違うと思う。より攻撃に専念するのかな、という感じがする」と話す。山形・石崎信弘監督は天皇杯準々決勝後の会見でにこう話した。「もっとタフなチームになるためにも、次の岡山戦が大きなポイントになるんじゃないかなと思う」。岡山にとってもこの山形戦から大分、京都と順位の近い対戦相手との正念場の戦いが続く。このゲームは、自分たちの強さを発揮するための爽快なガチバトルとなるはずだ。

以上

2014.10.18 Reported by 尾原千明
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