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【J1:第28節 横浜FM vs 清水】プレビュー:“2週間の差”が浮き彫りになれば清水が有利か。横浜FMは兵藤慎剛が攻守のキーマン。(14.10.18)

清水をホームに迎える横浜FMは、苦戦を強いられそうだ。その理由は2つある。一つはケガなどにより、戦列離脱中の選手が多いこと。体調不良だった中村俊輔の先発復帰の目途が立ち、右太もも痛の齋藤学も回復した明るい材料もあるが、小椋祥平、中町公祐、三門雄大のボランチ勢がリハビリ中。FWラフィーニャは、ケガの治療で母国ブラジルに帰国してしまった。さらにDF栗原勇蔵も万全ではなく、全体練習に姿を見せていない。これだけ主力が欠けると、さすがに「チームとしてなかなか成熟できない」(富澤清太郎)。それがここ最近、安定感を欠き、結果が出ない要因の一つと言えるだろう。

苦戦が予想されるもう一つの理由は、清水とのモチベーションの差。清水は現在16位と残留争いの渦中にいる。前節、危機迫る思いで臨んだC大阪との降格圏同士の対決では、イレブン全員の機動力が有機的に噛み合うハイプレスサッカーにより、3−0で完勝。続く11日の天皇杯準々決勝・名古屋戦でも同様の好内容で、PK戦にもつれる死闘の末、ベスト4進出を決めた。その代償として「疲労」の蓄積は多少気になるが、それ以上に公式戦2連勝は清水にとって良薬に違いない。当然、メンタル面でポジティブになり、勢いが出る。いい緊張を保ちながら、前節からの約2週間を過ごしたと思われる。

一方、横浜FMは前節、0−1で鳥栖に黒星を喫してから、ほぼ2週間がぽっかり空いた。11日に甲府との練習試合(2−2)を行っているが、公式戦のような緊張感はどうしても生まれない。選手個々からは「きつい練習が積めている」、「集中して練習に取り組めている」という声を聞いたが、チームとしてコンセンサスが取れているとは言い難い。それは上記の通り、戦列離脱者が多いことと、現在10位という動機づけの難しい状況に置かれているからだ。よって、清水とのこの“2週間の差”が、今回どうピッチに表れるのだろうか…。3戦ぶりの復帰となるキャプテン中村はプレーだけでなく、チームを引き締めるモチベーターとしての役割も課せられそうだ。

ゲームの焦点は、「セカンドボール争い」と予想する。清水は前節、ワントップ下に4枚フラットに並ぶ大前元紀、六平光成、石毛秀樹、高木俊幸がすこぶる好調。彼らが足を止めずに球際で競り勝ち、ルーズボールも拾ったため、2次攻撃を次々と仕掛けられ、C大阪を圧倒した。今回もそこでの局地戦で勝ち、相手を押し込み続ければ、勝点3奪取の可能性は高まる。

対する横浜FMは、今節ボランチで起用される公算が強い兵藤慎剛がキーを握る。本職は2列目だが、チームきってのマルチロールだけに問題ない。まず、セカンドボール合戦で、清水のヤングガンたちに負けられない。そして、攻撃面で潤滑油になるのも彼の仕事。先の甲府戦でもその位置で試されたが、彼が後ろから攻めに絡むことでアクセントに。1トップの伊藤翔も「(自分と2列目の)パイプ役になってくれる」と歓迎。背番号7がリンクマンとして機能すれば、横浜FM優位の展開になるのではないか。

以上

2014.10.17 Reported by 小林智明(インサイド)
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