●バルバリッチ監督(札幌):
「みなさんも今日の試合を見てわかると思うのですが、風の影響を非常に強く受けていました。ただ、前半に関しては非常に私達のやるべきことがしっかりできていたと思いますし、失点の場面に関して言えば、よりシンプルにプレーすべきだったと思います。風がこれだけ強いなかで、試合前から、風下のときはシンプルにプレーすること、ディフェンスの選手は特にバックパスなども含めて不用意なプレーはしないということは話していたのですが、ああいった形でFKを取られて、それが失点につながってしまったということで、よりシンプルにプレーすべきだったと思います。ただ、私達のやってきたこと、やろうとしたことはしっかりできていた前半だったと思います。後半に関しても、やはり悪くなかったと思いますし、私達の流れのなかで試合が進んでいたと思うのですが、2失点目のところに関しても私達の対応の悪さが失点につながっていたと思います。
こういう結果になってしまいまいたが、うちの選手は非常によくやってくれたと思いますし、やはりこういった経験のある力のあるチームは細かなミスを見逃さずに得点につなげてくるということを私達はやはり知らなければいけませんし、学ばなければいけないと思います。ただ、もう一度言いますが、90分間通して継続して戦ってくれた選手には『よくやった』と言いたいと思います。1つこの試合で納得がいかない、不満があるとすれば、途中出場の選手がやるべきことをできなかったというところ。そこの部分に関しては、もう一度この試合を振り返って考えてほしいと思います」
Q:シュートは相手の倍近く打っているのに無得点。その要因については。
「サッカーとはそういうもので、少ないシュート数でもゴールを決めたほうが勝者になれる。先ほども言ったように、シュートが9本の千葉が2点を取ってうち(シュート17本)が無得点だったというのはサッカーにはあり得ること。それはもちろんシュートの精度の問題もありますし、うちに運が少し足りなかったと言えると思います。今日の内容から見れば私達のほうが主導権を握っていたと思いますし、相手を崩してシュートまで行けていたと思います。ただやはり決めなければ勝ちというのは奪えませんし、勝利は手に入らない。そういったなかでうちは不用意なミスを相手に決められてしまった。こういう試合で不用意なミスをすれば、いくらいい試合をしても勝てないということをこの経験から学んでいかなければいけませんし、逆に千葉はそこの隙を見逃さずに決めたということで、非常にクオリティの高いチームであることを証明したと思います」
Q:前半、風下を選んだ理由は。
「風下を選んだのはプラン通りでした。GKと話をして、どっちがいいかというところを決めたのですが、試合前に私が得た情報だと、そのまま風向きも強さも変わらないという情報だった。しっかり前半をいい形で終えて、後半に勝負をかけるというところは私のなかでありました。ただやはり、風は止まるときもありますし、向きが変わることもあります。どっちがいいというのは言えないと自分では思っています。ただ、今日に関してはそういう形で、最初に風下を取ろうと決めました。今日こういう結果になったことを受け止めなければいけませんし、うちの若手はこういう試合から学ばなければいけないと思います。今日の試合はゴールシーンを除けば内容は相手を上回っていたと思いますし、うちの若手もしっかりと試合をしてくれたと思います。90分のなかの、1秒でも気を抜く、ミスをしてしまうと、どんなにいいプレーをしても試合には勝てないということを実感して成長につなげていかなければいけません。もっともっと流れを読むこと、いいポジションを取ること、そこを磨いていかなければ本当の意味での選手にはなれませんし、こういう試合から学んでほしいと思います」
Q:途中出場の選手についての話があったが、具体的にはどういったところを求めていたのか。
「交代選手が悪かったというわけではないですし、もちろん決断したのは私ですし、すべての責任は私にあります。ああいう展開のなかで途中から出る選手は簡単ではないのですが、そのなかで彼らが持つものすべてを出せていたかどうか。彼らならもっとできると私は思いました」
Q:J1昇格プレーオフ出場が非常に厳しくなってきたが。
「この試合ですべてが終わるわけではないですし、先のことを考えて戦うよりも次の一戦にすべてをかけて集中して戦いたいと思っています。目標はもちろんそこにありますし、上を目指してはいきますが、やはり一戦一戦を大事に戦っていかなければ、そこにつながっていきません。今が一番大事だと思っているので、一戦一戦大事に戦っていきたいと思います。下を向いている時間はありません。常に成長した姿を見せ続けることが大切ですし、それが結果につながると思っています。もちろん、今日の試合で勝点3を取れていればそれに越したことはないのですが、サッカーでは負けることもあり得るわけで、負けたからといって終わるわけではない。下を向いていたら先はないと思っています」
以上