●渡邉晋監督(仙台):
「お疲れさまです。まずは久々の勝利、勝点3をサポーターに届けることができて、非常にうれしく思います。本当に、なかなか勝てない時期に叱咤激励もしていただき、その中でも我々の後押しをしてくれるという力強いエールもいただきながら、前節の川崎F戦ではアウェイにもかかわらず、たくさんのサポートもしていただきました。ようやくそれに報いることができたと思いますし、選手も本当にこのゲームに気持ちを込めて、魂を込めてやってくれた成果だと思っています。
これをもう一度我々の再スタートとして、残りの7つで今日のように引き締まったゲームをやり続けて、勝点をしっかり重ねていきたいと思います」
Q:戦前にサイド攻撃を狙いたい話をされていて、今日はそれが当たりました。サイドの攻撃と守備について、中央のボランチの選手には特別な指示は出しましたか?
「とにかく、チェンジサイドをたくさんしよう、と。それで相手の3ボランチをどんどん動かそう、という話をしました。相手陣内に入った攻撃においてそれをやり続ければ、相手の2トップ、1枚のトップ下のどれかを押し下げることができるので、それはすなわち我々のリスクマネジメントにつながると。
前半は、本来であればもっともっと横にボールを動かして、焦れずに横に相手を広げながら攻撃を仕掛けられれば、もう少しアタックにおいても主導権を握れたと思うのですけれども、そのあたりを、我々のボランチの梁と富田がうまく顔を出してやりながら、プレーをしてくれたと思います。
後半の得点シーンに関しても、梁がボランチながらああいうところに入ってくるのは本当に彼の特徴ですし、それをやっているときにでもしっかり富田がリスクマネジメントをしていましたし、2人のコンビの良さが発揮できた得点シーンだったと思います」
Q:前節は後半アディショナルタイムに追いつかれましたが、今節は無失点でした。今日の、全体を通しての守備面の評価をお願いします。
「F東京が4-3-3で入ってくる中で、その相手に対して我々は守備のオーガナイズをどうとろうか、どういったかかり方をしようかというトレーニングをしてきました。相手の3ボランチの1枚がワイドに広がるのか下りてくるのかが1つのポイントだったと思う。ただそこに対して前半は非常にうまくスライドしながら、もしくは1枚押し出しながら、うまくプレッシャーをかけることができていたと思います。それを嫌がってか、前半のうちに相手が3バックに変えたり、といったところの変化が見られたので、間違いなく我々の守備がうまく機能していたところだと思いますし、それを本当に今日は、アディショナルタイムも含めて94分続けることができたので、非常に意味のある結果だと思います。何より無失点というのは非常に自信のつく結果だったと思います」
Q:ゴールシーンは菅井、ウイルソンと渡って、ウイルソンのシュートを赤嶺が押し込みました。あのかたちをどう評価されますか?
「サイドを起点にしようと言ったところで、梁の前の1つ、石川直樹が引き出して、少し時間をかけながらうまく斜めに梁に入れることができました。あそこが1つのポイントだったと思います。
アタッキングサードで個の仕掛けが必要だとは思っていたので、そこで選手を替えてそういう仕掛けのできる選手を入れようかとも考えていたのですけれども、梁があそこは本人の判断で、1つ相手をはがしたところで数的優位が生まれたというシーンだったと思います。
菅井がなんであそこにいるんだというところは、皆さんがおそらく思っているところだと思いますが、そこは彼の感性だと思いますし、本来サイドバックの選手がああいうポジションにいて、なおかつ普段はやらないようなワンタッチのパスというものを出したのも、彼の意外性に尽きると思います。
しとめるところは、2トップがそれぞれの良さを出した、ウイルソンの素早いコントロールのシュートもありましたし、相手のこぼれを見逃さない赤嶺の嗅覚というものもありましたし、本当に、我々のチームの選手の良さを凝縮した得点シーンだったと思います」
以上