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【J2:第34節 岡山 vs 水戸】レポート:残暑とも戦った岡山vs水戸の、9月の3連戦ラストゲームは1−1のドロー。(14.09.29)

9月下旬の岡山の太陽は、アウェイ・水戸に厳しく影響した。気温28.1℃、湿度41%の天候データ以上に、過酷に感じられた直射日光のもとで行われたゲームは、3連戦のはじめの2試合で6得点を挙げた水戸の動きを鈍らせた。

先発メンバーは、岡山が最終ライン中央に竹田忠嗣。怪我から復帰し、4月13日以来の先発だった。最終ライン左には後藤圭太、田所諒がスタート時としては3月以来の左WBに入り、上田康太が4試合ぶりに戻った。水戸の前線は、前節と同じ鈴木隆行、吉田眞紀人、山村佑樹。最終ライン左には、尾本敬が10試合ぶりの先発で出場した。立ち上がりは水戸がボールをキープし、鈴木に集めてチャンスを作り出し、岡山も徐々にボールにさわる回数を増やしていく。

水戸は動きが鈍く、岡山は覚束なさのある序盤だったが、10分には岡山・竹田が田所に合わせるロングボールを送り、オーバーラップした押谷祐樹から上田、上田が久保裕一へクロスを送って好機を作ると、その直後には、水戸がパスミスをついて山村がシュート。瞬間を捉えた勢いのあるシュートだったが、これは左に外れた。このあたりからゲームは岡山のペースで展開し始める。田所のクロスに後藤が逸らせるように狙ったシュート、スローインから押谷が上手く身体を使って持ち込んだが、クロスバーに阻まれたシュートと決められないまま岡山のポゼッションが続いていた29分。岡山はFKから、水戸の先制を許してしまう。水戸・船谷圭祐のキックをGK中林洋次が弾いたところに鈴木隆行がいて、中の新里亮へ。その折り返しを尾本敬が頭で見事に決めた。

課題としているセットプレーの2次攻撃からの失点に、岡山は反省しきりだ。岡山は攻める姿勢を見せ続けたが、追いつけないまま前半を終える。後半、このゲームの主役のひとりとなる片山瑛一は、ハーフタイムに喝を入れられたと言う。「それから切り替えて、ゴールに向かって行くプレーを選択して、ああいうPKを誘えたことが、結果として追いつく点になったことはよかった」と片山。迷いを断ち切った片山は積極的に何度も仕掛けていく。そして55分、低い位置でボールを奪った岡山は、上田がキープして上がり、田中奏一を経由してPA内の片山へ。ここに尾本が倒れ込む形となり、PKを得た岡山は、「あそこに蹴ろう、と思った場所に集中して蹴った」と言う片山が決めて同点に追いつく。

その後、水戸は三島康平、小澤司、オズマールを、岡山は三村真、荒田智之、ウーゴを投入。「守備に関しては1点以内で押さえられるだろう。で、3点取るというのが僕のイメージだった」と話す水戸・柱谷哲二監督は、「出て行くパワー、集中力がなかった」と振り返る。両チームのシュート数は「8」で同数。数字としては互角の戦いとなったゲーム。岡山はメンバーやポジションの変化があって、これまでのゲームとは違う様相だった。それでもやはり田所諒のサイド突破からのクロス、上田康太のパスはワクワクさせる内容で、また今節、「うるさいと思われても声を出してラインをコントロールした」という竹田は、守備だけでなく最終ラインからのフィードや前線に上がっていく姿勢でも、今の岡山に足りなかったものを見せようとした。堅いベースのある岡山と水戸が今回のドローを経て、10月からの残り8試合をどう戦うか見逃せない。

以上

2014.09.29 Reported by 尾原千明
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