●城福浩監督(甲府):
「中村(俊輔)選手が出られないという状況の中で、F・マリノスが、今までと少し変えてくるというのは予想できました。先発メンバーを見て、そして配置を見て、早めに放り込んでくる、早めにセカンドボールを拾いに来るというのは予想はしていたのですけれど、やはりなかなか強い選手が多くて苦戦したと思います。
ただ最後のところで穴をあけない、最後のところで体を張るという意味では、組織としてきちんと機能できました。F・マリノスのように、個も組織もあるチームにスキを与えないという意味では、選手はよくやってくれました。
ただ、勝点3を取るという意味では、攻撃のスキルは問題ではあったと思います。今の守備のベースを大事にしながら、修正すべきところを修正していく。これが、残りの試合に間違いなくやらなければならないことです。
今日の試合、勝点をゼロにしない、失わないということがいかに大事かというのは、我々だけではなくて、ゴール裏のサポーターの数、熱を見てもみんな分かってくれている。選手もそれを感じながら、しっかりと勝点を積み上げていくということはできました。その意味では、今日は、満足ではないけれども、悪くはないと思っています」
Q:攻撃の部分で、カウンターが機能しきれなかった点については?
「一つは、最終ラインからボールを出すだけで、30m、40mのフィードで一発で行けるというのは、そんなに簡単ではない。まして日本で最高レベルのCB二人を揃えた相手に、ロングフィード一発でカウンターで得点できるなんて、そんなに甘いもんじゃない。それでスタートポジションの問題というよりは、やはり相手のボランチへのプレッシャーというのがポイントだと考えていました。ハンティング能力でいえば、Jリーグ随一のチームなので、こちらがボールを落ちつけられなかったというのも、そこからボールを供給できる回数が少なかったというのも、要因ではないかと思います。ただ、そこでボールを失って再カウンターを食らうのが、おそらくF・マリノス相手に一番警戒しなければならない部分です。その意味でも、最悪の終わり方ではなかった。
ただもっとクオリティを上げていかないと、勝点3を取るには近づいていかないと感じました」
以上