●渋谷洋樹監督(大宮):
「まず試合前、スタジアムにファン・サポーターの方がたくさんいて盛り上げっているのが印象的でした。17位に低迷している中、たくさんの応援をしていただいたことを嬉しく思います。今日は1-3で負けてしまいましたが、最後まで笛が鳴るまでたくさんの応援をしてくれたことで、ラスト1点、0-3で終わるところを押し込んでくれたのは、選手全員の力、プラス、ファン・サポーターの皆さんの力がゴールにつながったと感じています。ゲームに関しては、失点するまでは、ボールを持たれて中村憲剛選手からボールが出てくるところを抑えるというゲームコントロールはしっかりできていた。私自身も、あの時間帯くらいの時に、『攻撃がしっかりできるな』『少しフリーになれるな』と感じてしまった隙があったことが失点になったと思う。だから私の責任です。前半の終わりに何度かチャンスがあって、相手の弱点でもあるサイドを意識しながら攻撃できていた。クロスが何回か行ったりしていたので、そのまま後半も続けようと話をした。ただ、その入りで失点してしまったので、その入りのところはもう少し選手に伝えていければなと思います。最終的に、3点目を入れられて、ゲームが終わりそうなのを1点盛り返して、みんなが最後まで粘り強く戦ってくれたことだけ収穫で、ただすぐ次の試合があります。『今回は私の責任だ』と、『次は勝つことを意識して切り替えて良い準備をしてくれ』と、選手たちには話しました」
Q:前半で交代したムルジャ選手の状態は?
「ちょっと足に違和感があるということなので大事を取りました。この間は家長選手がああいう形で交代しましたが、今はサブのメンバーもメンバー外も全員が行ける状態にあるので、信頼して選手を送り込んでいます」
Q:左サイドバックにいくつか選択肢はあったと思いますが、片岡選手を起用した意図と評価は?
「選手個人の評価はここではしたくないです。なぜ起用したかというと、中村北斗の足の状態もあり、そこで片岡を起用した。もちろん高瀬もいるが、相手のストロングである小林悠選手を抑えようということで。彼もサイドバックはできると思うので、迷いなく起用しました」
Q:金澤が前線までプレスに行くシーンが多かったのは狙いなのか?
「相手にとってプレッシャーが甘いと、(川崎Fは)ボール技術が高いので、彼がスイッチを入れていた。GKがボールを持って、CBが開いて、ボランチが下りて、そこから向こうはスタートする。そこでファーストDFを決めないと後ろが決まらないので、彼がそこでまず行って、後ろが決まるという方法で行った。相手にゴールキック(で長いボール)を蹴らせたほうが、我々は高さに強みがあると思っていた。蹴らせて、ボールを拾って…。ゴールキックは基本的に五分五分だと思うし、つなぐと100%相手のボールになる。もちろんわざとつなげさせて取るという方法もあるけど、まずはそういう形で行って、もしつないだときはそのまま後ろを決めるという形で行った」
Q:2枚目以降の選手交代を引っ張った意図は?
「全体的な流れを見ていた。2点目を取られてからと言っても、後半を始まってから(すぐの失点)なので、どこでやるかと。交代して、どこでパワーを掛けるかと。ラスト10分くらいで0-2だったら、そこからでも僕は(渡邉)大剛を入れてできると思っていた。オーガナイズを崩さないといけないので、最後は[4-1-3-2]みたいな形になったが、そこには3失点目のリスクがあると私自身も考えている。まずは10分間で1点取るためにやる。そしてアディショナルタイムで1点取る。そのあたりの考え方でいかないと、あれで[4-1-3-2]にしてしまうと…。もちろんその前にも(橋本)晃司を入れて[4-1-3-2]気味にしているけど、それはリスクがある。『3点目を取られちゃいけない』と思っていたら取られたので、交代が遅れたように見えるとしたら、その通りだと思う。そこで(泉澤と渡邉を)交代するところで(3失点目が)入ってしまったので、それは私の計算外。0-2あるいは0-1をキープしていれば必ずチャンスはある。最終的に高橋祥平が入れたが、僕はサッカーはそういうものだと思っている。粘り強く戦うことで最後にはボールが転がってくるというのが、私自身もある。0-2でも1点でも取れば、最後のアディショナルタイムにパワープレーで同点まで追い付くんじゃないかと。それまでに良い流れができればいい。オーガナイズを崩すイコール、バランスを崩して攻めなきゃいけない。なおかつフロンターレさんのカウンターは強烈なので、何回もピンチはあった。それは3点目を取られちゃいけないというところがあったが、3点目を取られてしまったので、非常に残念だった」
以上