●松田浩監督(栃木):
「一番必要だった“結果”を手に入れる試合を、選手が『勝ちたい』という強い気持ちを持ってやってくれた。ディシプリンのある試合だった」
Q:チャ・ヨンファンとクリスティアーノのボランチにはめどが立った?
「クリスティアーノの使い方としては、なるべく点の取れるところで使いたい。だが、チームにパワーを与えるという意味では、(ボランチも)一つの形かなと思う。けが人が戻ってくれば、また違う形、チームとしてバランスの良い形にする。クリスティアーノは質の高い選手なので、どこをやってもある程度はチームにパワーを与えてくれる。どの部分でチームにパワーを与えるかを見ていかないといけない」
Q:1つ目の交代で中野をボランチにれてクリスティアーノを右に移したが、その意図は?
「クリスティアーノもボランチはあまり慣れているわけではない。彼なりにディシプリンを持って不慣れなポジションでポジショニングを取ってくれていたが、(中野を入れたのは)だんだんとポジショニングができなくなっていた時間帯だった。サイドハーフに行けば、自然な形で力を発揮することに向くので、体力的にも持つ。かなり頑張ってくれていたし、リードもしていたので、守備的な部分は中野に任せようという交代だった」
Q:クリスティアーノ選手をボランチに据えるという確信までは持てないと。
「ここであまり詳しく言うと彼の起用法をばらしてしまうことになりますからね(笑)。先ほど言ったように、彼はどこでも出来ると思います。GKはできないとは思いますけどね。どこをやってもある程度、前の6枚の位置のところはできると思います。2トップで使いたいとも思うし、ワイドでも使いたいとも思うし、彼の力がボランチで必要ならばボランチで使うと。パーフェクトにはできないだろうけど、それはパウリーニョでもそうですけどね。ちょっと目をつぶっているところもありますから。パウリーニョの良さを出してもらうためにね。クリスティアーノはどこでもパワーを出してくれる選手だと思っているので、他の選手がどういう状態にあるかがポジションを決める時のポイントになると思いますね」
Q:パウリーニョの穴を埋める上での手応えを感じられましたか?
「今日の試合では分からないですね」
Q:攻撃面の評価をお願いします。
「決定力がありましたね。チャンスを作った試合でも0得点に終わった試合もありますからね。今日は2−0に相応しいチャンスを作っていなかったわけでもないですし、しっかり決めたという意味では決定力があった試合だったと思います。1点目は廣瀬のパスの質と、杉本のフィニッシュ、走り込み、動きの質、結局得点になるのはペナルティエリア周辺のプレーの質でゴールになるかならないかが決まる。シュートだけではなく、ラストパス、クロスも然り。2点目に関してはクリスティアーノの質、近藤祐介の質が良かったと思う。ああいうチャンスはあるけど、あそこまで行かないこともある。クリスティアーノがボールを浮かさなかったら、GKに当てて終わり、惜しかったね、で終わる。そこを決めきれたのは決定力があるということでしょうね。それが彼の質の高さだと思います」
Q:良い状態で神戸戦に臨めそうですね。
「それはそうでしょうね。今日勝って次の神戸を迎えるのは、負けて迎えるよりはいいですね。ただ、今日も自信に満ちてやっていたわけではない、一生懸命やった末の勝利だった。今日の勝利が次の勝利を保障してくれるわけではないし。緩みが出ないかとか、過信が出ないかということがあるのでね。ガンバ戦はまさしくそうだったわけで。ここで気を引きしめて、謙虚な気持ち、平常心、どんな相手にでも勇気を持ってやる。そういうメンタルコントールが大事ですね」
以上