昨季、横浜FCに加入したナ・ソンス。韓国の年代別代表にも選出された経験のあるタレントです。昨季はケガなどもあり試合に出ることはできませんでしたが、第16節・栃木戦でJリーグデビュー、そして第17節・札幌戦ではホームでのデビューを飾りました。
栃木戦では、鋭いドリブルでPKかとも思われるようなFKを獲得するなど、持ち前の攻撃力をいきなり発揮。しかし通訳の金明豪さんによると、本領発揮はこれからのようです。
「デビュー戦はステップアップの1つだと言っていました。彼は『自分はやって当たり前』と思っている。ケガをしている時から絶対に左サイドでポジションを取ると言っていました。ニッパ球で試合に出ることに強い思いがあるようで、またメンバーに入りたいと一生懸命やっています。今のチームに必要な、前に出るパワーや仕掛ける力は確実に持っている。(身長は170cmと小さいけれど)フィジカルは弱くないですよ。昨季のリハビリでも、全部は勝てないけど渡邉将基(現北九州、181cm)と競っても負けなかった」(金通訳)
この向上心は、今後の横浜FCの大きな起爆剤になってくれるでしょう。
山口素弘監督もナ・ソンス選手に大きな期待を持っています。
「状態は非常にいいかな。モチベーションも高いし鼻息も荒い。もちろんスピードだったりには期待しているし、ある意味恐れを知らないので、そこはうまく使ってあげれば武器になるかな。もともとトレーニングへの取り組みはいいし、もっともっとやりたいという欲は出て来ていると思う」
札幌戦では、栃木戦よりも19分長い23分間の出場となりましたが、そこでは課題も見つけました。
「試合にこの前より長い時間出て、きつい部分や呼吸が上がる部分がありましたが、こういうところを克服しないといけないと思います。もうすぐ試合があるので、出られるように練習で頑張りたいと思います。昨季は(ケガもあって)出られるか疑問に思っていた時もあったが、一生懸命頑張っていい姿を見せようと思っていた。いい姿を見せるためには、もっともっとやらないといけない。もっともっと試合に出られるようにならないといけない。試合に出られないことで我慢できない日、耐えられない日もあったが、日本で活躍するために来たし、夢もあった。それがきつい時間であっても、サッカーをしている時間がどんな時間よりも幸せで、練習が終わると次の練習のことを考えていた。サッカーができる喜びのために頑張れた」
ケガで試合に出られない間も自分を信じて頑張ってきました。練習試合などではいいプレーをたくさん見せているナ・ソンス選手。リーグ戦では、まだまだもの足りない結果だと思いますが、要注目です。
以上
2013.06.07 Reported by 松尾真一郎