本日、福岡市内にてアビスパ福岡の新体制発表者会見が行われました。発表会での出席者のコメントは以下のとおりです。
☆福岡:シーズンシート受付中!
☆2012シーズンもスカパー!はJ1・J2リーグ戦を全試合放送!
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☆出席した新加入選手のコメント
☆ユニフォーム紹介
●大塚唯史 アビスパ福岡株式会社代表取締役社長:
「アビスパ福岡にとって、昨シーズンは5シーズンぶりのJ1のステージで、昇格に貢献したスタッフ、選手を中心にアグレッシブで攻撃的なサッカーを目指しましたが、開幕からの連敗が響き、1年で降格となり、非常に悔しい結果でシーズンを終了しました。昨シーズンのホーム最終戦のセレモニーでお話しさせていただきましたが、あの時、アビスパ福岡というチームはJ1のステージにいなくてはいけないなということを、さらに強く感じ、今日に至っております。同時に、昨シーズンの終了の頃から議論を重ねてまいりました。アビスパ福岡というチームは何を売りにしなければいけないのかという点についてです。その結果として、当たり前のことかも知れませんが、トップチームはクラブの顔である、そして、私たちは九州で生活しているのであり、もっともっと地元という部分を意識していかなければいけない、と思いました。つまりは、『ALL九州』、『ALL福岡』ということです。九州、福岡でプロの選手になりたいと思ってもらえるような、子どもたちの憧れになるような存在に、もっともっとなっていかなくてはいけないということを感じました。
その私たちの想いを理解し、それを具現化しようという部分で、クラブに力を貸しますと言ってくれたのが、ここにいる神野統括部長です。そして、神野に我々の想いを話をし、その中で、誰が監督に適任なのかという議論も重ねました。その結果、彼が適任者として推してくれたのが、ここにいる前田監督です。当時、前田監督は鹿児島にいて、いろいろと交渉を重ねてまいりましたが、彼も、そういう思いで頑張りますということで快諾をしてくれました。
やはりプロである以上、常に上を目指すのは当然のことだと思っています。そして今年は、多くの素晴らしい選手が加入し、シーズン終了時には、アビスパ福岡に関わる全ての人たちと笑顔を分かち合いたいなと思っています。
次にクラブのスローガンについてです。クラブのスローガンに関しましては、「ガムシャラ」ということにしました。『「ガムシャラ」、今年だから出せる力がある。2012福岡力』というスローガンです。実は「ガムシャラ」という言葉の意味には、後先を考えずに夢中に行動を起こすという、若干、マイナス的な意味もあるのですが、私たちは、決してそうは捉えずに、ひとつの目的に向かって、一丸となって、飾らずに行動するという部分で、これを採用しました。アビスパ福岡は、私を含めて役員が刷新されて3年目になります。J2、J1の両方を体験しました。今年は、この先、5年、10年見据えて、本当に勝負の年だと思っています。今シーズンもクラブ一丸となってガムシャラに頑張りますので、よろしくお願いします」
Q:今年は3年計画を掲げられた3年目になります。ある程度、軌道修正がある中で、今年のクラブの経営という点では、どのような状況でしょうか?
「クラブは1月決算でして、2011年度もおかげさまで、多くのスポンサー様についていただいたことと、ホーム最終戦にあれだけのお客様が入っていただいたおかけで、一昨年が3000万ちょっとの経常利益だったのですが、今年は上限で9000万の黒字を出せる見込みです。ただし、クラブライセンス制度に関わってくることでもあるのですが、私どもが就任する段階では純資産が5000万しかなく、去年の段階で8000万、今年で1億7000万になりましたが、ちょっと赤字を出すとまた厳しい状況になるので、まだまだ予断を許さない状況にあります。けれど、当初、3年間で資本金額を超えることを目標にしていましたが、それを2年目でクリアすることができました。ただし、現状は先ほどもお話ししましたように、ユニフォームスポンサー様が決まっていない状況にありますので、今年度もしっかりと黒字を出せるように経営面では努力を続けて行きたいと思っています」
Q:経営面も含めて勝負の年と言うことですが、その中で、『ALL九州』、『ALL福岡』と言うことでしたが、どのように具現化される計画でしょうか?
「先ほどもお話ししましたが、何がクラブの売りかと考えた時に、トップチームが顔ですよということと、私たちはどこで生活しているのかということで、やはり九州と言うのはひとつの単位として非常に捉えやすいというものがあります。また九州には5クラブありますし、その中でも、5クラブが共存しながらも、子どもたちの憧れの対象となれる存在になれるように、九州、福岡を意識しながらやっていきたいなということです。全員が全員、九州でなければいけないということではありません」
●神野卓哉チーム統括部長:
「こんにちは。今シーズンよりチーム統括部長に就任しました神野です。よろしくお願いします。いま社長が言われた通り、クラブの想いをぶつけられたのが11月の最初の頃だったと思います。まだ昨年のリーグが終わっていなかったんですが、そのような思いをぶつけていただき、それに共感を得て、やりがいのあるクラブだなと思い、この仕事を引き受けさせていただきました。まず目標としては「J2で優勝してJ1に昇格する」ということを言われました。ただ、それだけではなく、J1で定着できるチーム、J1で優勝、あるいは優勝争いができるチーム、そして、ACLに出場出来るチームと、常に高い目標に向かって、1年間、戦っていくつもりです。ですから、そのような目標に向かって戦っていける選手を人選したつもりです。その体制について、私の方から説明させていただきます。
チーム統括部と言うところで、私、神野卓哉。そしてスタッフに、昨年まではホームタウンを担当していて、アビスパのことを良く知っている人材でもある栄井健太郎、もう1人、スカウトとして林田英俊を置いています。また、トップチーム監督には前田浩二、ヘッドコーチには池田太、コーチに吉田悟、GKコーチに石川研、テクニカルスタッフに藤田聖吾、トレーナーに宮田栄次、安齋健太郎、主務に伊藤悟、キットに武藤竜哉、佐藤崇史。このスタッフで1年間戦っていくつもりです。よろしくお願いします」
Q:今年のチームの最大の強化ポイントはどこにあるのでしょうか?
「最大というと個人名になってしまうので、ここでは避けたいと思いますが、とにかく戦う集団という部分は監督に求め、ガムシャラというスローガンがありますが、その中でしっかりとして組織、インテリジェンスを持った戦いをしていくつもりです。その中では、どこが最大と言うよりも、ここにいる10名の新加入の選手たちと、ここにはいませんが、去年から継続して契約してくれた選手を含めて、そういう戦いができる選手を獲得したと思っています」
Q:昨年同様に、大きな外国籍選手の補強がなかった点についてはいかがでしょうか?
「失礼ですが、それはオ・チャンヒョンに失礼かと思います。私は韓国人も外国籍選手の1人として位置付けていますし、彼はプロ1年目ですけれども、しっかりとチームの勝利に貢献する選手だと思っています。皆さんが言われる大きな補強ということでは、多分、南米や、ヨーロッパの選手のことだろうと勝手に思いますが、その辺については、この先も、今も、なくはない話ではあります。チームが勝つために、強くなるためには、常に調査を進めています。取る、取らないにかかわらず、常にいろんな情報は集めていますので、もしかしたら、その中で、補強する可能性もありますし、ないかも知れません。ただスタートに関しては、ヨーロッパ、南米の選手はいないということです」
●前田浩二監督:
「アビスパ福岡の監督に就任しました前田浩二です。私は、いつも事を成す時に、ひとつ胸にすることは、クラブ、会社の基本理念を胸に刻むということです。そのアビスパ福岡の基本理念のひとつに、子どもたちに夢や感動を、地域に誇りと活力を与えるというものがあり、私は、この精神をしっかりと行動の規範にして、クラブが掲げていますJ1復帰に、自分の力を誠心誠意、思い切り注ぎたいと考えています。そして、私と一緒に戦ってくれるスタッフ、選手とともに、長く、タフなシーズンになりますが、思い切り、福岡、九州から飛躍していきたいと思っています。このお話をいただいたアビスパ福岡に心から感謝申し上げます。また、応援をよろしくお願いいたします」
Q:福岡に戻ってこられるのは11年ぶりのことですが、改めて福岡に戻ってきた心境を教えてください。
「一言で表現しますと、ちかっぱ、嬉しいです。私自身の夢のひとつとして、今までお世話になったクラブの監督をするということを掲げていましたが、それが素晴らしい立場で迎えていただいたということもあります。加えて、私自身は以前、福岡に3年間暮らしておりまして、町全体が大好きな場所でしたので、また、自分の職業であるサッカーを通して活動の拠点になるということに、ちかっぱ、嬉しいです」
Q:Jリークの監督になられるのは初めてのことですが、そのあたりのお気持ちはいかがですか?
「いろんな方が『1年目じゃないか』というご指摘をされると思いますが、それは謙虚に受け止めるべきだと思います。私自身、S級を取る前に長い時間をかけて、現場での実践を長く積みたいということで、8年をかけてS級に到達しました。なぜかと言うと、私は不器用ですので、いろんな監督、いろんな選手と接して、場数を踏まないと一流にはなれないと判断したからです。そして、以前、お世話になった神戸では6年間、トップチームのコーチ、サテライトの監督、アシスタントコーチと、いろいろとさせていただいて、この経験をもとに私の色を出させていただける機会を得させていただいたと思っています」
Q:今年のアビスパは、どんなサッカーを目指すのでしょうか
「先ほど、大塚社長、神野統括部長からお話がありましたように、最初、クラブからお話をいただいたのは、『戦えるチームにしてください。お願いできますか』ということでした。そこが一番印象に残りまして、私の使命としては、戦うチームにすることだと考えています。その中で、サッカーはチームスポーツですので、すべてはチームが勝つために何をすべきかという観点で行動するということ。『チームが勝つために』ということを、ずっと訴え続けたいと思っています」
Q:その中で、何位だとか、具体的な数値目標は立てていらっしゃいますか?
「J2で優勝してJ1に昇格する。ただ、そこだけの目先のものだけではなく、上がった時に残留できるチーム作りを目指していくぞという話を、スタッフ、選手たちにしました。そう言った意味では、具体的な数字ということになると、ここ数年のデータを42試合に換算して平均値を出すと、勝点90と言うのがベースになります。これは、リーグ戦や戦い方によって違ってきますが、90というのはひとつの基準なのかなと考えています。得点、失点の数値目標は、個々の選手を見ながらこれからの作業になっていきますけれども、コーチングスタッフと話をして、大体の数字は把握はしています」
Q:アグレッシブ、かつスピーディと言うことで昨シーズンまで戦っていましたが、サッカーという点においては、どのようにサポーターに訴えかけたいと思っていらっしゃいますか?
「私の造語ではありますが、全員で攻撃して、全員で切り替えて、全員で守備をするという意味で、『全攻切守』という言葉を、私自身は以前から使っていました。その中で、アビスパがどのようなサッカーをするかと考えていたんですけれども、私の考えたスタイルとマッチした形が、既にホームページに載っているんですよね。たとえば、多様なグループ攻撃だとか、統制力のある守備だとか、軽快、一瞬だとか、そういうのが、すべて クラブのプロフィールに出ています。それを私が具現化できるように頑張っていきたいと思っています。ですから、すごく時間がかかると思いますけれど、私のポリシーとしては、勝つためには基礎が大事だと考えていますので、チーム全体で、しっかりとした全員攻撃、全員守備を徹底したいと思います」
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■FUJI XEROX SUPER CUP 2012
2012年3月3日(土) 13:35キックオフ/国立
柏レイソルvsFC東京
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