11月14日(日) 2010 J1リーグ戦 第30節
川崎F 1 - 2 鹿島 (14:04/等々力/19,693人)
得点者:20' ヴィトールジュニオール(川崎F)、38' 中田浩二(鹿島)、62' 小笠原満男(鹿島)
スカパー!再放送 Ch185 11/15(月)前05:00〜
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●オズワルドオリヴェイラ監督(鹿島):
Q:(残り試合が少なくなり)プレッシャーのかかってくる中で、今日の試合は難しかったと思いますが、オリヴェイラ監督はどうお考えですか?
「今日の試合に関してプレッシャーがかっていたのは間違いありません。まず等々力でやるということは、高いレベルのサッカーになり、本当に競争意識の高い試合になるのは間違いないことで、簡単に勝てる相手ではない。相手もかなり闘争心を持ってくるというのはわかっていたことです。100%でやれば、こちらはやられてしまう。それ以上のものを出していかなければいけない。ただそれは個人で出すのではなくて、チームとして結束・団結という部分、あるいは協調・協力していかなければいけない。味方が抜かれることもあるだろう、ミスをすることもあるだろう。そういう時にちゃんとカバーしてあげる。そういった精神をもってやっていけば、おのずと自分達が主導権を握れるようになり、力を出せるタイミングや条件となる。そういった機能性・役割を徹底してやった成果が勝点に結びついたのかなと思います」
Q:最後の10分〜15分間、監督が(このまま)勝つという意思を決めて、選手がそれに応えた。見事にアントラーズの勝者メンタリティが非常に高いことを証明されたと思います。その一方で、それ以外の時間帯(最後の15分以外)で、失点の場面でイージーなスライディングで抜かれてしまったように、ジウトン選手のプレーが(悪い意味で)目立ってしまった。2点質問があって、勝者のメンタリティについてと、ジウトン選手のプレーについて教えてください。
「就任当初から選手といろいろな話をしています。監督というのは指示を出して要求を出す立場である。選手はその要求を実行していく立場である。ただそういったドライな形ではなく、時には戦術やメンバー選考について、選手の考えにそぐわない部分もある。その中で、だまされたと思ってやってくれれば、このようになって、このような条件になって、我々にとっていって、ストロングポイント・武器は何かと(見えてくる)。こうすればその武器を出せるようになってくるよと。そういう説明をして、説得作業をやっていって、それで彼らが『ああ、やっぱりそうなんだ』と考えて、感じて、素直にそれを受け入れてくれてやっている。(選手には)選択肢は2つあって、これはあくまでも通訳としての表現ですが、『受信電波をプラスにするかマイナスにするか』。要は肯定的な受け止め方をするのか、否定的な受け止め方をするのか。肯定的な受け止め方でやってみるから始まるわけであって、やってみればできること、できないことがわかるわけで、その時にできない部分をどうやって補ってやっていくかとか、あるいはできたものをどうやって良くしていくのかという話をした上で選手はやっています。自分達の長所は何か、短所は何か。相手の長所・短所は何か。そのプラスとマイナスの条件が試合の中で出てくるわけで、それをどうやって出していくのかを考えなくはいけない。(選手達は)みんな頭が良いわけだから、頭を使ってこういうふうにやっていけばいいのかなと。
間違ってほしくないのは、私が言っていることは哲学ではないということです。哲学はもっと深いものでいろいろな細かな部分があります。あくまでも試合のやり方で、そういうふうにやらなくてはいけない。
(ジウトン選手について)確かに彼は我々が求めている部分について、完璧に近づいたということは言えません。今日に関してはそれほど良いプレーができたとは言えないかもしれませんが、F・マリノス戦や清水戦を見てもらえれば、非常に素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。その他の試合でもいい試合もあれば悪い試合がありました。考えなくてはいけないのは、ひとつは若さという部分彼は21歳でまだ完成した選手ではなくて、今育成をしている途中です。試合の経験を積んでいっている、理解している段階だということです。今すぐ彼が他の選手が3年間種をまいて水を与えて肥料を与えて育ってきた中で、まだ種をまいている段階であって、まだ足りないものは多々あります。ただその中でもやろうとしたところでもあります。
確かに失点の場面や裏を取られる場面もありましたけど、悪いプレーと判断している訳ではなくて、フロンターレさんのジュニーニョ選手とヴィトール選手との駆け引きのうまさもあったと思います。一人がワイドに開いて、もう一人がセンターバックとサイドバックの間にポジションをとって、中に絞るのか、サイドの選手をケアするのかという部分の迷いがどうしても生じてしまって、そこで多少遅れたり、裏を取られたりしてしまったのかなと。ハーフタイムに、どちらかの動きを明確にするようになれば、味方の選手もやりやすいという話をして、後半はそれほどズレはなかったと思います。こういった経験を積んだり指導していく中で成長していくと思います。いきなり全てできる選手はいない。必ず選手には長所もあるし短所もあります。長所のを伸ばして、短所をなくしていくことで、組織的に守備の対応ができてくると思います。
(オリヴェイラ監督が少し笑いながら)僕はおそらくそんなに長くしゃべっていないのに(会場笑)」
Q:中2日で天皇杯4回戦があるが。
「13日間で4試合やるというのは、スケジュールを渡された時点で厳しいなと思いましたが他のチームも同じ条件ですし私が何か言う立場にはありません。ただシーズン終盤戦で年間の疲労がたまるでやっていくことは厳しさが増すということはある。頭の中でどうするのはというのはあるが、試合が終わった後なので。明日の練習で選手が出てきてどういう表情をするのか。怪我とか打撲などあるのか。できる状態にあるのか。特に中2日なので、その回復ができそうであればやってもらうし、できなければ調整をしなければいけない。そういう判断をせざるを得ない。選手達やメディカルと話をしていきたい」
Q:(上記の質問について)小笠原選手については?
「状態を見ていかなくてはいけない。90分やってもらわなくてはいけない選手なので、どういう状態なのか、メディカルとできるかできないかという判断をしたい。彼は(チームにとって)精神的な影響をもたらす選手なので、慎重に判断していきたいと思います」
以上