10月30日(土)J2 第32節 北九州 vs 富山(19:00KICK OFF/本城)
スカパー!生中継 Ch183 後06:50〜
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18位富山と19位北九州。この時期にこの順位にいることは当然不本意なことではあるが、「下位直接対決」という構図になってしまった。
置かれた状況は似ている。先制されてリズムを崩し、相手にペースを握られるゲームを繰り返しきた。北九州は6月以降無失点の試合がなく直近2試合はいずれも0-2で敗れている。富山は5月9日に岡山に快勝して以降は3失点や4失点を喫する試合が多く目下7連敗中。失点をどう抑えるかが両チームにとって重要課題となっている。
富山は安間貴義監督の新体制になってから今節が3試合目となる。前節の札幌戦は「4-3-3」を採用、重心は低めにして試合に臨んだが先制点を許してしまった。後半からは反転して札幌に立ち向かうも0-2で惜敗。安間監督は「これが実力で現実だと思う」とも話したが、勝利に向かって突き進む姿勢も示し、「なによりも勝つことが一番だと思う。そこを目標にしてやっていく」と必勝を誓った。
得点力では北九州を上回るが、失点数はワースト2の北九州よりもさらに10も多い。柔軟なシステム変更のほか、前節はGK内藤圭佑を初起用し守備陣の再構築を急いでいるが、その成果を今節は下位相手に見せつけたい。
北九州も今節で久々の勝点3を挙げて、勝点5差の富山を追撃したい。与那城ジョージ監督は「一つでも上に上がりたい。最下位というのはけしからぬこと」と最下位脱出を狙い、「試合ではハードワークをもっとしていかないと」と話す。練習でも身振り手振りを交え、ゲキを飛ばす。柔和なキャラクターはそこにはなく、2勝目への強い決意が伝わってくる。
ただ北九州もまた攻守の不安を払しょくできていない。福岡と対戦した前節は奇をてらった布陣としたが、高さと速さの両方を兼ね備えた福岡に0-2で完敗した。DFは冨士祐樹と重光貴葵の主力2人を欠き、中盤の選手を起用して急場をしのいでいるが、失点が積み重なっている。さらに今節はチーム最多得点の大島康明が出場停止と悩みは尽きない。得点数がリーグでもっとも少ない北九州にとって大島の欠場は痛手であり、得点力が落ちる分はディフェンスの奮闘にかけるしかない。
それでも選手のモチベーションは下がってはいない。長野聡とセンターバックを組む河端和哉は「一人がつぶして、一人がカバー。そういう基礎的なことをしないと」と原点を見つめ、「中断明けから0で抑えられていないので無失点で抑えて、ここで勝たないと」と話す。髪を短く刈って「気合いを入れた」と話すFWレオナルドも「チャンスがあれば勝つためのゴールを決めたい。毎試合、決勝戦だと思って戦います」と熱い。
両チームとも失点が多く、得点も量産できる状態ではない。ロースコアで展開する試合になるだろう。先制して逃げ切るのが理想的かもしれないが、守備面に不安がある以上は、先制してもなお90間攻め続けるしかない。90分間足が止まらなかったチームが最終的には勝点3を取り、一つでも順位を上げるための足がかりを作ることができるはずだ。
以上
2010.10.29 Reported by 上田真之介