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【第90回天皇杯3回戦 大宮 vs 大分】プレビュー:チームのベース作り真っ最中の大宮、大分の対戦。ともに、リーグ戦につながる一戦としたい(10.10.11)

10月11日(月)第90回天皇杯3回戦 大宮 vs 大分(13:00KICK OFF/熊谷陸)
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チケット情報天皇杯特集
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この試合を「リーグ戦に活かしたい一戦」だと、大宮GK北野貴之は話したが、その言葉は大分にとってもズバリだろう。
互いにリーグ戦の前節を落としているだけに、大会は違うとはいえ、どちらもまずチームの修正と勝利を得ることが最重要課題となるはずだ。前の試合の反省をどのように改善し、勝利をつかんで本大会4回戦へ駒を進めるか。そして、次節リーグ戦につながるゲーム内容ができるのか。シーズンを通して1つのチームを作りながら、来季への積み上げとしていくという意味でも、大事な一戦となる。

籍を置くディビジョン差から、「絶対負けられない」という使命感をより感じるのは、J1の大宮だろう。しかし、それ以上に強いのが、『警戒心』。もちろん良い意味で、である。
「一発勝負だから、J1とかJ2とか関係ない恐ろしさがある」(北野)
「下のカテゴリーのチームとやるのは難しいもの。しっかりと戦わないと、足元を救われる」(村上和弘)
など、多くの選手が危機感を口にしている。

そこで、大宮の最重要ポイントの1つとして、村上は「試合の入り方」を挙げる。
「前節の浦和戦( /sp/jsgoal_archive/result/2010/1002/20100100010320101002_detail.html )も、立ち上がり(前半4分)で点を取られてしまった。さらに今回は下のカテゴリーのチームだから、最初から全力で向かってくると思う。そこで1点やられてしまうと、相手は一気に勢い付いてしまい、跳ね返すのが大変。まず大事なのは、たとえ入り方が悪くても、失点しないようにすること」。

鈴木淳監督も、前節を振り返り、2点目を奪えなかった攻撃面の課題よりも、あっさりと2失点を許したDFの緩さを反省点に掲げている。特に課題としたのが、サイドへのマークの遅れと、ボランチへの寄せの甘さだ。守備意識が強いあまりにペナルティエリア内に人数を割いてしまい、相手ボランチをフリーにしたことが失点を招いた。今週のトレーニングでも、特にこのあたりの確認を重点的に行っており、しっかりとした改善を見せられるかが1つのテーマとなりそうだ。

また、リーグ戦につながるための一戦という意味では、天皇杯は「今まで使っていない選手も使えるチャンス」とも捉えている鈴木監督は、8日、9日と行った紅白戦で、DF、MF、FWとそれぞれのポジションで何通りもの組み合わせを試している。「新しい人も加えて、良い状態を模索している」と語る指揮官が選択するメンバー構成とは?今後の戦力に厚みをつけるためにも、ぜひ注目したい。

対するのは、J2大分。大宮はJ1だが、昨季までJ1を舞台としていた大分にとっては、何度も対戦している相手だ。臆することなく全力で挑むのみだ。特に大分には今季、クラブの経営事情から、たとえリーグで上位3位以内の成績を挙げてもJ1昇格の承認を得ることが難しいという状況であるだけに、J1への思いの丈を存分にぶつけたい。

大分は現在、リーグ戦では16位と苦戦が続いている。しかし、そのメンバー構成を見て大宮の選手たちは「良い選手が揃っている」と、声を揃える。中でも、昨季を大分で過ごした坪内秀介(大宮)は「特にDFからFWまでセンターラインの軸が揃っていて、どっしりしている」と、古巣の特長を語る。
また、鈴木監督も「結果は出ていなくても、内容を見ると、ほとんどが主導権を握っている」と高く評価し、特に高松大樹を中心とし、東慶悟、河原和寿のシャドーの飛び出しなど、3トップへの警戒を強めていた。
迫力ある攻撃力を備える一方、リーグ戦第24節〜27節まで4試合連続で複数失点が続くなど、失点の多さがチームの課題とされていた。
そこで、皇甫官監督は第28節から3バックを採用。これにより、第28節、29節の直近2試合は最少失点で止まり、徐々に守備にも安定度が増した感はある。しかし、前節(第29節 /sp/jsgoal_archive/result/2010/1002/20100200030220101002_detail.html )は、1点を先に取り勝利目前だったにもかかわらず、後半アディショナルタイムのラストプレーで同点に追い付かれるという、嫌な終わり方をしてしまった。この結果は、守備陣からすれば「1点を守り切れなかった」だろうし、攻撃選手としては「2点目が奪えなかったこと」が原因と捉えていることだろう。大分は、まず勢いよく先制し、きっちりと勝ちきることで、前節からの成長を示したい。

以上


2010.10.10 Reported by 上岡真里江
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