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【第90回天皇杯3回戦 横浜FM vs 鳥栖】プレビュー:横浜FM・木村和司監督の『トリセツ』と鳥栖・松本育夫監督の『情熱』が試合を演出!?(10.10.08)

10月9日(土)第90回天皇杯3回戦 横浜FM vs 鳥栖(13:00KICK OFF/ニッパ球)
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このカードは2年ぶりの再戦となる。第88回天皇杯の準々決勝でサガン鳥栖のホーム、ベストアメニティスタジアムで相対し、横浜F・マリノスが3−1で勝利している( /sp/jsgoal_archive/game/2008/20089999999920081220.html )。
ただ、そのゲームで印象に残っているのは、鳥栖の善戦だった。J1クラブ相手に怯むことなく、バランス良いゾーンディフェンスからの速攻で、果敢に何度も仕掛ける。その最たるプレーが先制点のシーン。廣瀬浩二(現栃木)は、中澤佑二を擁する重厚なDF陣を目前にしても前進あるのみ。ドリブル突破で切り込み、ミドルを沈めたのだ。

だが鳥栖は、中澤と栗原勇蔵のツインタワーの圧倒的な高さの前に「わかっていたけどやられた」(飯尾和也)。DF陣2人が頭で決めて、前半のうちにあっさり逆転。最後は貫禄の差が出たと言わざるを得ない。それでもゲーム自体は鳥栖が先制したことにより、非常に興味深いものとなった。またアグレッシブに戦ったからこそ、鳥栖に好感がもてた。
あれから月日が経ち、鳥栖の先発メンバーは当時と顔ぶれがほとんど違う。監督も代わった。だが、現在の指揮官である松本育夫監督も『永遠の熱血漢』。2年前に負けない熱い硬派な戦いを演じてくれるに違いない。

横浜FMは、今大会の2回戦で苦戦した。JFLのV・ファーレン長崎と対戦( /sp/jsgoal_archive/game/2010/20109999998520100905.html )。序盤、もろにカウンターを受けて先制点を献上し、前半をまさかの0−1で折り返す。後半は相手の運動量が落ちた影響もあり、事なきを得て3−1で勝てたが、じっとりと冷や汗をかく試合だった。ところが会見で、木村和司監督は「こんなものでしょう、天皇杯は」と、あっけらかん。それは天皇杯に対する経験値の高さからくる自信の証左なのでは。
「現役時代に7回決勝に進んで、6回優勝している。これは選手に自慢げに話しています」
木村監督の頭の中には、ある意味『天皇杯優勝のトリセツ(取扱説明書)』が備わっているはず。それは選手にとっては心強い。指揮官の『トリセツ』の内容を、コメントなどから読み取ろう。
選手に目を向ければ、楽しみのが横浜FM・山瀬功治と鳥栖・山瀬幸宏の兄弟対決。山瀬幸は、ユース時代から09年途中まで横浜FMでプレーしている。ファン・サポーターも親しみを込めて「ヤマちゃん」と呼んでいた。横浜FMの選手の特徴を把握する彼は、実力的にも攻撃のキーパーソンになるに違いない。山瀬功のほうは、兄の威厳を示すためにも得点に絡みたいところ。また、それが横浜FMの3回戦突破に直結しそうだ。

なお、横浜FMでは日本代表の栗原が欠場する。ケガで長期離脱中の中澤も欠場が濃厚。これは鳥栖にとって朗報だ。前回のように高さに悩まずに済む。しかも、今の鳥栖には185cmの長身FW豊田陽平がいる。今回は逆に高さの面で優位に立てるかもしれない。ただし、鳥栖もトップ下として伸長著しい藤田直之が、直前のJ2リーグ戦で退場となり、出場停止。これは痛い。両チームが各々の『穴埋め』をどう施すか。重要なチェックポイントだろう。

2010.10.08 Reported by 小林智明(インサイド)
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