本日、埼玉スタジアム2002にてホルガー・オジェック監督の記者会見が行われました。会見に出席した藤口光紀代表、オジェック監督のコメントは下記の通りです。
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●藤口光紀代表:
「昨季はJリーグチャンピオン。そして天皇杯を連覇と、いいシーズンになりました。ただクラブとして満足しているわけではなく、2007シーズン。さらにパワーアップして世界に向けて挑戦しようと思っています。そのためにはチームの指揮を誰に取ってもらうのかが問題だったんですが、世界を知る。浦和の香りを知っている、ホルガー・オジェックさんにお願いしたところ、快く引き受けてくれました。
2007シーズンまずJリーグをしっかり一試合一試合戦って、その上でアジアチャンピオンズリーグに挑み、できればアジアNo1になってクラブワールドカップに出場したいというのがクラブとしての願いです。そういう意味で今日ここにオジェック氏が居るということを非常にうれしく思っています。というのは出発前に雪とかの影響で遅れたという話があったので、大丈夫かな、会見できるのかな?と思っていたんですが、ちゃんと無事にオジェック監督が来てくれましたので、みなさんの前で会見ができることをうれしく思います」
●ホルガー・オジェック監督:
「こんにちは(日本語で)。
まず最初に藤口代表からご案内ありましたように、浦和レッズが私に声をかけてくれた。非常に光栄に思っています。レッズというチーム、いいチームになってきたと。日本を代表するチームになってきたと思っています。この場でもう一度私に声をかけてくださった藤口代表。また浦和レッズに感謝したいと思います。
昨シーズン、浦和レッズは二つの大きなタイトルを取りました。Jリーグでは1位ということです。新しいシーズンを迎えまして、このポジションを維持していきたいと思いますし、先ほど藤口代表の方からお話しがありましたように世界を目指したいと思っています。AFCチャンピオンズリーグ、ACLでしっかりと戦ってできればクラブワールドカップに出たい。クラブワールドカップは私はここ2回ほどFIFAの方で視察していました。その時思ったのは、なぜ日本で開かれているのに日本のチームが出ていないのか。非常に残念に思いました。逆に言うと、クラブワールドカップに出られる最初のチームになりたいです。
今お話ししました事が、藤口代表と監督としての私の意見です。逆にここでみなさんからご質問ががあると思いますので、質疑応答に移らさせて頂ければと思います」
Q:明日選手の獲得会見が開かれますが、そのほかに監督就任後に戦力補強のリクエストはされていたんでしょうか?
●オジェック監督:
「もちろん、新シーズン。我々の背負う義務を果たすためには非常に強力な選手層が必要です。昨シーズン、チームは非常にクオリティが高いことを示してくれました。ですので最初に私は昨年まで戦ってきた選手たちを全面的に信頼したいと思っています。そこに非常に能力の高い阿部選手を獲得できた。これは非常にうれしく思っています。彼が浦和レッズに加わったと言うことで、さらに強くなると確信しています。
それ以外に先ほど申しましたように昨年から居る選手。いま30名ほどの選手がおります。この選手たちが全員同じチャンスを持っていると思っています。仮にその中で足りない部分が出た場合は補強を考えたいと思いますが、先ほどから繰り返していますが、まずは昨年を戦ってきた選手たちを信頼して彼らと共に戦っていきたいと思います」
●藤口代表:
「クラブとして付け加えますと、今シーズンは若い能力の高い選手をJ2なり他のチームに出しまして、そこで武者修行といいますが、実戦の中で力をつけてほしい。そしてまたレッズで活躍してほしいという形で何人か外に出しました。その関係で若く力のある選手が逆に他のチームから何人か候補を上げて話をしたことがありましたが『いや、いらん』と。この選手で十分だという回答が返ってきました。それを信じてこの30人体制で行くという事になりました」
Q:もう一度監督に引き受けようと決断されたその強い思いというのは?
●オジェック監督:
「まず最初に状況を比較することはできないということですね。一番最初の時ですが、当時はかなり大きな改革が必要でした。
今は、浦和レッズというチームは結果を出している。この結果をさらに高めていきたいという気持ちがあります。国内リーグ、日本国内では確かにトップになりましたが、国際サッカーの中でさらに結果を出していきたいと。それは私にとって非常に大きな挑戦と受け取りました」
Q:去年タイトルを取った盤石の布陣だと言うことですが、新たに獲得した阿部選手に期待する事はなんでしょうか?
●オジェック監督:
「阿部が入ったことによりチームはより強くなる。彼のクオリティの高さ。それからいろんなポジションができるということ。我々は非常に高い目標を掲げています。そのために浦和レッズの選手はその目標を達成できる、そういう期待に応えられる選手ではなければならないと考えています」
Q:国際舞台で結果を出すために必要なものは?
●オジェック監督:
「まず大切なことは、継続した力です。今シーズン、我々はJリーグを始めナビスコ杯、その他いろいろ大会に出場することになります。さらに今おっしゃられた国際大会に出なければならない。これはたとえば移動がある。そういうものに影響されないようなはっきりとしたベースとなるもの。安定した力が大切だと思います」
Q:ブッフバルト監督からのアドバイスは? あるいは前のチームをどう分析されていて、足りないものがあるとすればそれは何なのでしょうか?
●オジェック監督:
「前任者のブッフバルト監督とはよく話をしました。(前回の監督)当時は、私が監督だった時、彼は選手でしたので我々の関係は今でもずっと続いています。
もう一方で、これはブッフバルト監督もよく知っていると思うんですが、監督はそれぞれ自分なりの考えがある。それは監督に違うものだと、思っております。
浦和レッズというチームの分析なんですが、私はアビスパの試合、天皇杯の試合を見ましたが、この1試合を見て選手、あるいはチームに対してあれこれ言うのはフェアではないと思っています。あのときのチームというのは、多くの選手が出ておりませんでしたし、出た選手に関してもたった1試合でその選手について語るということはできないという風に考えています」
Q:どのようなサッカーをやりたいのか、見せたいのか教えてください。
●オジェック監督:
「チームは非常に結果を出したシステムをやっている。戦っていたと思っています。ですので、そこに手を加えてあれこれいじるというのはやってはいけない事じゃないかと思っています。
とは言いましても、戦術的にはいろいろな可能性がまだあると思っています。国際サッカーの舞台でいかに結果を出すのかはそこにかかっていると思います。大きなサッカーの大会で結果を出してきたチームというのは非常にいろいろなバリエーションを持っていたと思います。
さらに選手の能力といいますか、キャラクターも出てくると思います。状況に応じて考えもつかなかった事をできるということ。これも非常に大切な事じゃないかと思っています」
以上