2016シーズンのJリーグは2月に開幕してから数多くのリーグ戦を終え、ルヴァンカップ、明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ、J1昇格プレーオフ、J2・J3入れ替え戦、AFCチャンピオンズリーグ、FIFAクラブワールドカップなど今季も多くの感動があり、盛り上がりました。
まずは、浦和レッズ、川崎フロンターレ、鹿島アントラーズの3クラブが戦ったチャンピオンシップ。この大会を勝ち抜いたクラブがJリーグ王者に決まるということもあって、普段とは違った緊張感が選手やサポーターさんからも伝わってきました。準決勝は、一発勝負で決まる川崎F対鹿島戦。初のJリーグチャンピオンを目指す川崎Fのホーム等々力陸上競技場は満員のサポーターさんで埋め尽くされ、両クラブの魅力でもあるビッグフラッグが試合前には掲げられ、最高の雰囲気の中で試合が行われました。
決勝第2戦は浦和対鹿島。チケット完売のスタジアムは両クラブカラ一で染まり、熱いサポーターさんの声援がスタジアムの中に響き渡り、私も気持ちが高ぶりました。そんな中、Jリーグ王者としてシャーレを掲げたのは、年間勝点3位からの大逆転で7年ぶりのリーグ制覇となった鹿島アントラーズ。歴代最多の18冠という記録は、鹿島の歴史ある勝負強さが見られたと思います。
その翌日に行われたJ1昇格プレーオフ決勝は、セレッソ大阪対ファジアーノ岡山の決戦となりました。昨年決勝で惜しくも敗れたセレッソ大阪の、この試合にかける想いはただならぬものだったと思います。対するのは初のプレーオフ進出、今季リーグ戦で平均入場者数1万人を超え、県全体で盛り上がりを見せていたファジアーノ岡山。大雨の中での試合となりましたが、表彰式でセレッソ大阪の選手達が涙を浮かべた表情を見た時には、Jリーグには心に響く多くの感動やドラマがあると改めて思うことができました。C大阪キャプテンの柿谷選手は、「タイトルをかけた戦いは初めてで、どうやってシャーレを持ち上げたらいいのか分からない」と優勝直後、場が和むシーンも見られましたね。
そして、先日行われたFIFAクラブワールドカップ。Jリーグ王者として鹿島アントラーズが開幕戦から3試合を勝ち進み、Jリーグ史上初の決勝進出。対戦相手は、ヨーロッパ王者のレアル・マドリード。サッカーを普段見ない方でもレアルは知っている方も多いと思います。Jリーグクラブの選手にクラブワールドカップについてインタビューをした時も、「クラブワールドカップに出場したらレアル・マドリードと対戦したい」と答える選手も多数いました。世界中に多くのファンがいるクラブとの試合。「鹿島が絶対に世界王者になってほしい!」と期待する反面、「決勝進出しただけでも凄い!夢のような対戦」と夢を見ているかのような気持ちもありました。
結果は、レアル・マドリードの勝利となりましたが、あのレアルと延長戦まで戦った鹿島アントラーズは、日本サッカー・Jリーグクラブの強さを世界に見せられたと思います。決勝でのあの素晴らしい戦いを見ると、優勝できなかったことはとても悔しいですが、Jリーグクラブが世界で戦うことは夢や憧れではなく、現実的に世界王者になれるのだと改めて実感しました。
2016年シーズンはまだ天皇杯を残していますが、来年2月には2017年のJリーグが開幕します。ここまで観る人を熱くさせ喜怒哀楽の感情を引き起こすJリーグ、日本サッカーの魅力をもっと多くの方に感じていただきたいですし、来季もまた新たなクラブの歴史が刻まれ、どの選手が活躍し、どのクラブが王者の座を勝ち取るのか、私も早くもドキドキワクワクしています。
Jリーグ女子マネージャーとして2年を迎えた今年は、J3クラブのスタジアムにも行かせていただき、全53クラブのホームスタジアム訪問を達成することができました。どこに行っても良い思い出ばかりで、各クラブのサポーターの皆さんがいつも温かく迎えてくださり、「サトミキー!」と気軽に声をかけてくださる度に幸せを感じていました。今季も皆さん、本当にありがとうございました!
皆さんのJリーグに対する熱い思いが、選手・クラブに伝わり、Jリーグの盛り上がりに繋がっていると思います。2017シーズンをさらに素晴らしいJリーグにする為に、私も多くの方にJリーグの魅力を伝えていき、新たな感動、ドラマに出会えることを楽しみにしています。