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2015/12/4(金)10:09

積み上げてきた『財産』を信じて、自分たちのサッカーを【G大阪側プレビュー:決勝 第2戦】

 第2戦で巻き返しを誓うG大阪
第2戦で巻き返しを誓うG大阪

ホームで行われた明治安田生命2015Jリーグチャンピオンシップ第1戦。立ち上がりから集中力のある入りをみせ、攻守に連動しながら効果的に相手ゴールを攻めたてるなど躍動し、2度のリードを奪ったガンバ大阪だったが、試合終了後のスタジアムには重い空気が流れていた。86分にそれまで攻守に存在感を示していたDFオ・ジェソクが一発退場となって以降、守備のバランスを崩し、アディショナルタイムには2失点ーー。
まさかの逆転負けを喫したチームに笑顔はなかった。思えば明治安田生命J1リーグの最終節。万博記念競技場で戦ったモンテディオ山形戦では、わずか5分間で4得点を挙げて山形の息の根を止めたが、それとは対照的な、6分間で2失点という屈辱は『ホームでの第1戦』としては重過ぎる結果だった。

だが、これで戦いが終わったわけではない。

激戦から一夜明けた3日。チームを率いる長谷川 健太監督は「まだ残りの90分が残されている。厳しい状況だとは分かっていますが、覆すのは不可能ではないと思っている」と断言。それは選手たちも自覚するところで、守備の軸として存在感を示したDF丹羽 大輝は「自分たちの力を示す絶好のシチュエーションが整った」とまで言い切った。その自信は、厳しい戦いが続く終盤戦に確かに手にしている『チーム力』にある。

天皇杯4回戦・川崎フロンターレ戦以降、先に述べた山形戦、そしてチャンピオンシップ準決勝の浦和レッズ戦と3連勝を挙げたG大阪だが、その全ての試合において攻守が躍動。前線を含めた組織だった守備で相手の攻撃力を封じながら、攻めては多彩な攻撃力を発揮しゴールに迫るなど、一時はやや停滞が見られた攻守が、再び息を吹き返した。それは結果的に敗れた、広島との第1戦も然りだった。

中でも特筆すべきは11人の先発メンバーのみならず、控えメンバーも含めて充実の選手層を示しながら戦えていること。チャンピオンシップ決勝第1戦では、今季初めてFW長沢 駿が先発出場。前線で効果的な守備を魅せながら1ゴールを奪ったが、そのことにも証明されているように、今季は色々な選手を、様々なシステムを、配置を試しながら結果を求めてきた『財産』は、この終盤戦で確かな手応えとしてチームに宿っている。

あとは、その姿を第1戦同様に、第2戦でも示し、『ゴール』に繋げるのみ。もちろん仮に、先に失点するようなことになれば3点を獲らなければいけない状況に陥ると考えれば、攻守のバランスを崩してまで『ゴール』を目指すのは得策とは思えない。いや、もっと言えば、先に書いた山形戦のように、攻守のバランスを崩さなくともゴールを量産できるだけの力が今のG大阪には宿っているはずだ。

だからこそ、これまで通りの戦いを徹底しながら、かつ、より精力的に、より強く『ゴール』に、勝利に向かうガンバ大阪を見たい。その先に待つ、クラブ史上初の『Jリーグ連覇』実現のために。

[文:高村 美砂]

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