最近のサッカー界の流行語『VAR』。
え、何それ?と思ったあなたのために、VARをわかりやすく解説します
サッカーに詳しいあなたも、実は誤解していることがあるかも・・・!
一緒にVARを学んでいきましょう。
VARって、なに?
最近よく耳にする『VAR』。
一体何のこと・・・?
VARは『ビデオアシスタントレフェリー』の略称です。
フィールドとは別の場所で複数のアングルの試合映像を見ながら主審をサポートする審判員のことをVARと言います!
いわゆるビデオ判定のようなシステムですが、VARはすべての事象に介入するわけではなく、役割はあくまでも主審の“サポート”!
サッカーの魅力である途切れることのない攻防の連続を損なわないよう、試合結果を左右するような判定や事象のうち、「はっきりとした、明白な間違い」をなくすことがVARの基本的な考え方です。
つまり、「その判定が正しかったのか?」という点ではなく「その判定は“はっきりとした、明白な間違い”であったのか?」という点が重要になります。
例えば、10人のうち10人全員または9人か、8人まで含むかという人が「はっきりとした、明白な間違い」だと思うような判定が下された場合、または「見逃された重大な事象」が発生した場合においてのみ、VARはサポートを行います。
しかし、判定に対する意見が半々に別れるような場合においてはVARは介入しません。
【大事なポイント】
VARは、対象となる事象における主審の「はっきりとした、明白な間違い」を正す援助をするものであり、最良の判定を見つけるものではない!!
VARの目的は?
VARは、「最小限の干渉で最大の利益を得る」ことを目的としています。あくまでレフェリーのアシスタントの役割で、最良の判定を見つけることではなく、はっきりとした間違いをなくすためのシステムとなります
どんな時にVARを使うの?
VARが介入する事象は、次の4つのみです。
得点か、得点ではないか?
PKか、PKではないか?
退場か、退場ではないか?(2枚目のイエローカードは対象外)
警告退場の人間違い
この4つの事象における「はっきりとした、明白な間違い」、 または「見逃された重大な事象」のみにVARは介入します。
- Q.「見逃された重大な事象」とはどんな事象?
フィールド上にいる審判員がその事象を確認できず判定することができなかった行為、例えば相手選手をプレーとは関係ない場所でけったり打ったりした、また、ペナルティーエリア内で守備側選手がボールを手で扱った(ハンドの反則)というような、 フィールド上にいる審判員からは全く見ることができなかった事象です。
VARはいつから導入された?
VARは2016年にアメリカの下部リーグで試験的に導入され、同年9月のイタリア代表vsフランス代表で国際試合でも採用。同年12月のFIFAクラブワールドカップ2016で、公式戦で初めて導入されました。2017-18シーズンからは、ブンデスリーガ(ドイツ)とセリエA(イタリア)で正式な運用がスタート。ワールドカップは2018年FIFAワールドカップ・ロシア大会で初めて導入されています。
Jリーグでは2019年のJリーグYBCルヴァンカップのプライムステージで初めて採用され、リーグ戦は2020年の明治安田生命J1リーグで導入。この年は新型コロナウイルス感染症の影響で開幕戦のみの採用となり、1シーズンを通じた運用は2021年シーズンからとなりました。
VARを動画で学ぼう!
映像で詳しく解説!
超貴重!主審とVARのリアルなやり取り
原さんがVARを語る!
VARの典型例① 鳥栖の選手が相手ペナルティエリア内で転倒したシーン。
VARの典型例② 川崎Fのゴールシーンがその前のオフサイドの判定で取り消されたシーン。
審判員によるVARトレーニング合宿のようす