シャレン!Jリーグ社会連携
水戸ホーリーホック
もう一つの熱き戦い「おらが街PRリーグ」
水戸ホーリーホックは毎シーズン、所属選手たちがホームタウン15市町村の方々と15のチームに分かれて、”おらが街“のPR合戦を行っています。
Jリーグの裏で行われているもう一つの熱き戦いは、新チームが始動する新体制発表会で、各市町村の担当者が自らPR大使をドラフトするという「ホームタウンPR大使ドラフト会議」で幕を開けます。その後は双方がアイディアを出し合いながら1年間かけて様々な活動を共にしていくことで、お互いの立場を超えた付き合いが出来るようになり、シーズンの終わりには真の絆が生まれていくことになります。
- 活動場所
- ホームタウン15市町村(水戸市、日立市、ひたちなか市、笠間市、那珂市、北茨城市、高萩市、常陸太田市、常陸大宮市、小美玉市、大子町、城里町、茨城町、大洗町、東海村)
- 協働者
- 行政、 企業、 住民、 協議会、 ファン・サポーター、 民間団体、 飲食店、 選手
- 協働者名
- ホームタウン15市町村すべての役所の方々(水戸市、日立市、ひたちなか市、笠間市、那珂市、北茨城市、高萩市、常陸太田市、常陸大宮市、小美玉市、大子町、城里町、茨城町、大洗町、東海村)
協働者の声
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ひたちなか市広報広聴課/米川 裕太郎 氏
トップ選手がPR大使になってホームタウンの魅力を発信してくれる!おらが街PRリーグ発足を聞いた時の驚きと興奮は今でも鮮明に覚えています。選手やスタッフ、ファン・サポーターの皆様と、私たち行政が共に地域を盛り上げていけることを嬉しく思いますし、市民が地元クラブに愛着を抱く大切なきっかけとなっています。
活動詳細情報
1.公式サイト①
2.公式サイト②
3.公式サイト③
4.公式サイト④
5.タグマ!①
6.NHK
8.笠間市
9.タグマ!②
10.茨城新聞
11.公式YouTube
12.公式note
13.タグマ!③
14.ひたちなか市公式note
ストーリー
水戸ホーリーホックは毎年若い選手が多く所属し、「育成の水戸」と評されることも多くなってきた反面、短い在籍期間でクラブを巣立っていくという現実は、ファン・サポーターにとっては、推しの選手がいなくなってしまうという悩みでもありました。
コロナの影響が緩和され、2年ぶりにホームタウン活動を再開すると、それはより顕著でした。「すみません、今年どんな選手がいるか全く知らなくて」という声を何度も聞きました。一方で所属選手たちも、ホームタウンの15市町村を言える選手は皆無でした。これでは地域の皆さんに応援してもらえるわけがない、そんな危機感からこの企画が生まれました。
まず各市町村には新体制発表会の中で、自分たちの街をPRする選手を選んでもらいます。野球のドラフト会議さながらに各市町村の指名選手を読み上げ、希望が重なれば各担当者がステージ上で抽選くじを引くという、まさに緊張と歓喜が入り混じったイベントとなります。
PR大使が決まると、各市町村ごとにどんな活動をしていくかの作戦会議を開きます。様々なポイントの獲得方法があり、それに合わせて地元のイベントに参加したり、「市町村の日」に合わせてコラボメニューを開発したり、サウナ好きの選手はサウナ散策をしたり。またどこのチームも首長様への表敬訪問に合わせて、市庁舎などでサイン会を開催するのですが、平日開催にも関わらず、100~200人くらいの方々が足を運んでくれて。サイン会のあとには近くの道の駅などでお金を使っていく方々も多く、小さいですが地域の経済を回すきっかけにもなったりしています。
それ以外でも、担当になった市町村の観光スポットへ家族を連れて泊まりに行く選手や、歴史記念館で音声ガイドのアテレコに挑戦する選手もいたり。極めつけはバンジージャンプを飛んで担当の市のPR動画に出演するなど、どの選手たちも楽しみながら“おらが街”との関係性を構築していきました。
最終的な順位はシーズン終了後に発表となりましたが、どのような順位になったということ以上に重要なことは、各チームが1年を通じて育んできた関係性。どのチームもまさに「ファミリー」と言うべきものになっていました。
選手の入れ替わりが激しいクラブだからこそ、1年ごとに全力で市町村と向き合う。そんな当たり前のことの積み上げが、ホームタウンとの真の絆になっていくと信じて、これからも続けていこうと思います。