シャレン!Jリーグ社会連携
FC今治
スタジアムに複合福祉施設を創り、インクルーシブ社会を体現するプロジェクト
障がいの有無に関わらず、誰もが分け隔てなく集い、心の拠りどころとなる場所を創りたい。2023年1月に竣工した今治里山スタジアムの敷地内には、サッカー専用スタジアムとして日本で初めてとなる複合福祉施設「コミュニティビレッジきとなる」が社会福祉法人来島会により運営されています。
施設を利用する障がい者の方々とクラブスタッフ、ボランティア、サポーター、パートナー企業、地域の皆さんと、豊かな里山スタジアムを守るための活動やホームゲーム時には施設を開放して賑わいを創出するなど、心の豊かさを感じられる場所を共に育てています。
- 活動場所
- 今治里山スタジアム、コミュニティビレッジきとなる、ありがとうサービス.夢スタジアム
- 協働者
- 行政、 企業、 住民、 ファン・サポーター、 スタジアム、 飲食店、 選手、 ボランティア、 社会福祉法人、芝生管理会社
- 協働者名
- 社会福祉法人来島会、今治市、株式会社今治.夢ビレッジ、株式会社グリーンマスターズ清水、Voyage(ボランティア団体)、ファン・サポーター、選手
協働者の声
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社会福祉法人来島会 業務執行理事/越智 人史 氏
当時、障がい福祉サービスを利用される方と地域の方が触れ合う機会はあまりありませんでした。FC今治中島様と「多様な方々が支えあい、自分らしさを表現できる場づくりをしたい」と挑戦を始めました。これにより障がいの有無に関わらず自然と交流できる場が生まれてきました。私たちはこれをさらに地域に広げていきます。
活動詳細情報
1.サッカースタジアムに障害者施設 FC今治と来島会がコラボ
ストーリー
【スタジアム×福祉で新しい社会作りを目指す】
地域の心の拠りどころになることを目指した今治里山スタジアムがまだ構想段階だった2019年。FC今治のパートナーであり、地域貢献活動での協業やレディース選手の就労先でもある社会福祉法人来島会業務執行理事の越智人史様に「これからの福祉が目指すのは、壁を作るのではなく、皆が同じ空間を共有できる場所を創ること」と共感いただき、障がい者の方々や家族、FC今治との交流がスタートしました。
【一歩ずつ社会連携を開始し、3年間で1015名もの関わりを創出】
当時は、FC今治やサッカー自体遠い存在だった方も多く、ピッチでの散歩会の開催や、ホームゲームのボランティアやブース運営、来場者に喜んでもらえるようチームカラーの花壇を作るなど、様々な活動に一緒に取り組み、3年で約70回、延べ1015名が参加しました。
こうして障がい者の方々と地域との交流が徐々に生まれ、ホームゲームはもちろん、アウェーにも家族と一緒に応援に来てくれる人も増えていきました。また、当初はボランティア活動が中心でしたが、施設外就労としてホペイロ(サッカーの用具整備)の業務をお願いしたことがきっかけで、FC今治への就職を希望するメンバーを実際に社員としてお迎えすることもできました。
こうした活動の集大成として完成した「きとなる」には、主に「就労移行支援」「自立訓練(生活訓練)」「放課後等デイサービス」の3つの福祉機能があります。里山スタジアムを豊かに育てていくために、子どもたちが裸足で走り回れる芝生エリアを作ったり、FC今治が運営するカフェの店舗運営サポート等も担当してもらっています。
【ついに竣工。社会連携の拠点としての更なる発展を目指す】
毎日放課後にはランドセルを背負う子どもたちがスタジアムに集い、試合日には訪れる地域の皆様に施設を開放して一緒に賑わいを創り、また、地域の夏祭りも開催しました。
今後はきとなるがハブとなり、他の社会福祉法人にも関わっていただくなど、地域に開かれた心の豊かさを実現する場所として、共に活動を推進していきます。