シャレン!Jリーグ社会連携
福島ユナイテッドFC
サッカー遠足「裸足で思いっきり遊ぼう!」
福島ユナイテッドFCがJリーグに昇格してから福島市のスポーツ施設は大きな変化が続いている。元々人工芝が2面あった練習会場は人工芝1面と天然芝2面が増築され、ホームスタジアムである「とうほう・みんなのスタジアム」の高麗芝だった芝生は常緑のスポーツターフになった。しかし、どんなに素晴らしい施設であっても使われなければ意味がない。福島ユナイテッドFCは、これらの施設をたくさんの方々に、知ってもらう、使ってもらうことを目的に、市内や近隣の児童向けにサッカー遠足事業を始めました!
- 活動場所
- とうほう・みんなのスタジアム 十六沼公園グランド
- 協働者
- 行政、 NPO、 スタジアム、 選手、 公益財団法人
- 協働者名
- 公益財団法人 福島県都市公園・緑化協会、公益財団法人 福島市スポーツ振興公社、国見町生涯学習課、特定非営利活動法人福島ユナイテッドスポーツクラブ
協働者の声
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国見町生涯学習課/鴫原 貴史 氏
国見町では公民館事業として「少年仲間づくり教室」を実施しています。平成4年から福島ユナイテッドFCのホームタウンになったことをきっかけに、もっと町民がサッカーをより身近に感じることができるように今回の遠足事業に参加しました。これからも福島ユナイテッドFCとの取り組みを継続的に計画していきます。
活動詳細情報
ストーリー
福島ユナイテッドFCがある福島県は長くJリーグのクラブが存在していなかった地域であった。1995年にジャパンフットボールリーグ(旧JFL)に参入した「福島FC」があったものの参入後3年で解散になり、他のスポーツでもプロチームが続かない経緯があり、長らくプロスポーツが馴染まないといった雰囲気があった。その流れもあってか、福島県内のほとんどのスポーツ施設は1995年の福島国体の際に建築、改修されたもので、それ以降に作られた施設は数多くは無く、施設の設備も現在のJリーグのスタジアムの基準と比べれば未充足のものが多く国際大会はもちろん、Jリーグの試合の開催も難しい現状にあった。
そんな折に、福島ユナイテッドFCが2014年にJFLからJリーグに入会し、福島ユナイテッドFCがプロスポーツチームとしての歩みを始める。しかしながら、前述の通り福島県内のスタジアムではJリーグのスタジアム基準からは程遠い施設が多く、ホームスタジアムとなった「とうほう・みんなのスタジアム」も高麗芝であり、10月〜3月には芝が白くなり、試合後の補修も大変な状況だった。また、選手のロッカールームは個別のものは無く、エアコンも付いていない部屋であった。
現在、福島ユナイテッドFCがJリーグに参入して10年が経ち、周辺の環境も大きく変わってきている。福島ユナイテッドFCがトレーニング会場として使用している十六沼公園は人工芝2面→人工芝3面、天然芝2面、屋内練習場も新しく増築された。また、ホームスタジアムとして使用している「とうほう・みんなのスタジアム」は常緑のスポーツターフに張り替え、ロッカールームには個別ロッカーとエアコンも完備され、さらには照明も設置された。昨年のJリーグのスタジアムのピッチ評価でも多くのマッチコミッショナーや選手たちにも高評価をいただく施設になった。そんな素晴らしい施設が福島県にもある。それを知ってもらいたい。プロが使っている施設を体験してもらいたい。もっと良い施設で運動してもらいたい。良い環境でたくさんの経験を積んでほしい。また、東日本大震災以降、子どもたちの運動不足による肥満傾向が続いており、何とかできないか。これらの様々の想いを集約し始めたのが「サッカー遠足」。日頃遊んでいる環境とは全く違うピッチの上で運動した児童たちからは「転んでも痛くない!」「少し冷たいけど気持ちいい!」「もっとやりたい!」そんな声が溢れている。
Jクラブというきっかけで成長した施設。プロ選手だけのためではなく、多くの方々、子供たちにも還元する。そのきっかけをプロクラブが担うことで、本当の意味で地域に必要なクラブになれるのではないかと思う。