シャレン!Jリーグ社会連携
愛媛FC
タオルで繋がる、紡いでいく。愛媛FC SDGs プロジェクト
愛媛FCは、タオルサプライヤーの株式会社伊織の製品の中で、品質は問題ないがほつれや刺繍ミス等で販売のできないタオルをご提供いただき、協賛のアトムグループが運営する高齢者施設利用者の方々に、タオルにチーム名や選手名などの刺繍や縫い直しを依頼、完成したタオルを愛媛FCが公式戦や練習等で使用するというプロジェクトを3社合同で立ち上げました。
タオルロス問題の解消と、高齢者の手作業による認知症予防効果、愛媛FCを通じてスポーツや地元プロクラブを応援することでのコミュニケーションのきっかけを作ることを狙いとしています。
- 活動場所
- ニンジニアスタジアム、南海放送サンパーク、アトムグループ
- 協働者
- 企業、 高齢者福祉施設
- 協働者名
- 株式会社伊織、アトムグループ
協働者の声
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株式会社伊織/村上 雄二 氏
タオルをつくる過程でどうしても出てしまう難あり商品等の本質上は問題なく、快適に使用できる「タオルのその後」が課題になっていました。国内最大級のタオル産地である愛媛ならではの、タオルの廃棄問題の解消、高齢者の手作業による認知症予防につながる仕組みづくりに今後もチャレンジしていきたいですね。
活動詳細情報
1.公式サイト
3.株式会社伊織HP
ストーリー
愛媛FCでは、クラブの資金力の関係から、選手が毎日使用するタオルは選手が入れ替わろうと、毎年使いまわしとなっていました。
衛生的にも問題があり、なにより激しいトレーニングや試合を日々繰り返し、見ている人に夢や希望を与えるJリーガーにとって、誇れる環境ではありませんでした。
そんな時に、地元タオルメーカーの株式会社伊織より、生産の段階で糸のほつれや、刺繍ミスによるタオルが余っているうえに、良い活用方法はないか模索している、というお話しをいただきました。
今治タオルを含む、上質なタオルが誰の手にも渡ることがなく、ミスとして扱われている現状に驚きました。
そのタオルをそのまま、選手がトレーニングや試合で使用するタオルとして提供いただくこともできたのですが、愛媛FCはJリーグクラブとして老若男女に愛され応援されるクラブであり続けたいという想いから、地域の高齢者施設を利用される方々に、クラブ名やマスコット、背番号や選手名の刺繍をお願いすることにしました。
この取り組みは通年で実施しましたが、思いのほか、高齢者施設利用者の方々にも好評で、年代的にも手縫い経験の多い方々が多く、手先を扱う事で、脳の活性化にも繋がり、地元チームを応援するということで、愛媛FCに興味を持ってもらえたり、利用者同士の会話も増えたとのことでした。
中には「息子や旦那と同じ名前の選手で応援したくなった」、「出身地が同じ選手がいて興味を持った」などの声もありました。
また、手縫いを施していただいたタオルを選手たちが実際に使用したことで、選手たち自身もスタジアムで声をあげて応援してくれる方々だけでなく、地域の様々な方に応援してもらっているということを毎日使用する度に感じることができたと話してくれました。
これまでとは違い、良いトレーニングや試合をして夢や感動を、応援、支援してくれる方々にお見せした選手たちが、その汗をシャワーで流し、地元の製品、地元の企業、地元の方々に支えられたタオルで身体を拭いて、応援や支援を感じながら、毎日を過ごすことができています。
特別ななにかではなく、日常の中に入れ込めたことで、今後も引き続き実施していきたい取り組みとなりました。