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【Jリーグ】
ASEAN各国向け新型コロナウイルス対策セミナーを実施
JリーグはASEAN各国リーグ向けにJリーグが行ってきている新型コロナウイルス対策を共有するセミナーを実施しました。
これは、スポーツ庁が東京オリンピック・パラリンピック2020開催に向けて推進してきた「Sports for Tomorrow」プログラムの一環として実施したものです。国内に限らず広く、新型コロナウイルス感染症への対策を講じながらのスポーツの実施を確保する知見の共有、展開を広く国外に行うことで、アフターコロナ/ウィズコロナの世界においても安全・安心の状況下でスポーツを実施する環境整備へつなげることを目的に開催されました。
セミナーの企画をしはじめた2月頃はASEAN各国においては新型コロナウイルスの感染状況は比較的楽観的なものであり、各国と連絡を取り合った際にも、「うちの国は新型コロナウイルスを抑え込んでいるし、大きな課題はないんだけどね」といった反応もありました。しかし、その後ASEANの新型コロナウイルスを取り巻く状況は急速に悪化し、セミナーを実施する6月には各国において活動制限が厳しくなり、リーグ開催延期が決まるなど、緊迫した状況下となっていました。
そのような状況下において、6月1日に、まずは8か国(タイ、ベトナム、カンボジア、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、ミャンマー)のリーグ責任者との合同オンラインセミナーを実施しました。
Jリーグの新型コロナウイルス対策室のスタッフが、安心安全な試合開催、選手、クラブ、お客様を対象とした対策についてJリーグの事例をプレゼンしました。
参加した全ての国が、新型コロナウイルスによるリーグ中断、もしくはシーズン開幕準備中の状況にあり、リーグ開幕、再開に向けて関心は高く、様々な質問が寄せられました。
この合同セミナーを経て、次は各国との個別セミナーを実施しました。個別セミナーでは、プレゼン資料を各国言語・ナレ―ションで作成し、現地リーグで英語でのコミュニケーションを得意としないクラブスタッフなども参加しやすい、理解しやすい環境を準備しました。
6月28日から7月15日までの間に、インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、フィリピン、カンボジアの6か国のサッカーリーグ、協会担当者、クラブ担当者が参加しました。
実は、Jリーグのクラブには、Jリーグでただ一人のマレーシア人スタッフがいます。ファジアーノ岡山のザフリー・ナズラさん。1998年に留学で来日以来、日本在住23年。2018年に、現Jリーグ・木村正明専務理事が社長を務めていたファジアーノ岡山に入社。以来、クラブで運営担当、ファンサービス担当などに携わりながら、マレーシアと日本の架け橋になる仕事をしているスタッフです。
今回、各国セミナーのマレーシア向け開催の際には、ナズラさんにも特別ゲストとして参加していただき、岡山での新型コロナウイルス対策の実践について、マレーシア語でプレゼンをして頂きました。マレーシアリーグの各クラブにとって、クラブや町の規模が近い岡山の事例はとても参考になったようでした。またJ2のクラブとしてどのように集客、PRを行っているのか、という新型コロナウイルス対策以外の質問も多く寄せられました。
合同セミナーおよび各国セミナー計7回(参加者244名)での各国との意見交換は非常に意義深いものとなり、また、各国語を使ってのセミナーは参加者にリラックスしていただき、よい雰囲気で実施することができました。
今後も、Jリーグは各国リーグと共に成長をしていくために、このような企画を実施していきたいと思っています。