前節から中3日、明治安田生命J2リーグは20日に第29節の11試合が開催される。
4連勝で首位に立つ湘南は、ホームに熊本を迎える。前節は千葉に快勝を収め、4連勝を達成。1年でのJ1復帰に向けて、盤石の戦いを続けている。新加入のドラガン ムルジャが結果を出すなど、さらに勢いが加速していきそうな気配だ。熊本はここ2試合勝利がない。2試合連続無得点と攻撃陣に元気がないだけに、首位チームが相手とはいえアグレッシブな戦いを示したいところだ。
今節最大の注目は、3位の名古屋と2位の福岡の直接対決だろう。両者の勝点差は6で、名古屋とすれば自動昇格を実現するためにも、この直接対決をものにして、その差を詰めたいところ。一方の福岡は、勝ってポイント差を拡大させたい。4連勝中の名古屋に対し、福岡は前節、長崎に惜敗。勢いでは名古屋が上回るが、前回対戦では福岡が3-1と快勝を収めている。果たして今回はいかなる決着を見るだろうか。
4位の徳島は、ホームに山口を迎える。前節は金沢に4ゴールを奪っての快勝。攻撃陣が上り調子にあるなか、今節も相手を押し込むサッカーを展開するはずだ。一方の山口は前節、群馬との下位対決を制して勢いに乗る。今節、勝利を収めれば降格圏から脱出できる可能性もあるだけに、高いモチベーションを備えてこの試合に臨むはずだ。
6位の東京Vと5位の長崎の直接対決も興味深い。2連勝で6位に浮上した東京Vは昇格プレーオフ圏内に踏み止まるためにも、負けられない一戦に。長崎は前節、福岡を撃破して、自信を深めている。昇格争いのライバル対決は、1点を争う白熱した展開が繰り広げられそうだ。
昇格プレーオフ進出を巡る戦いは、ますます混迷を極めてきた。7位の水戸から13位の山形まで、今節勝利すれば6位に浮上できる可能性がある。
7位の水戸はアウェイで9位の横浜FCと対戦。前節は京都に快勝を収め、勢いに乗る。2試合連続無失点の守備陣のパフォーマンスが今節もカギを握るだろう。横浜FCは前節、讃岐に0-1と競り負けた。3試合勝利なしと苦境に追い込まれるなか、今節は正念場の一戦となりそうだ。
8位の松本は11位の岡山のホームに乗り込む。前節は山形に競り勝ち、連敗をストップ。勝負強さを示した逆転勝利の勢いを今節にもつなげたい。岡山は愛媛に敗れ、無敗記録はついに13試合でストップした。巻き返しの一戦となる今節、同勝点で並ぶ松本を撃破できれば、そのダメージを払しょくできるはずだ。
10位の千葉はアウェイで13位の山形と対戦。前節は湘南に競り負け、連勝が2でストップ。それでも内容は悪くなかっただけに、敗戦を引きずることなく今節に臨めるだろう。不発に終わった攻撃陣の奮起が求められる。山形も松本に敗れ、同じく連勝がストップ。逆転負けを喫しただけに、リード時の戦いがテーマとなりそうだ。
12位の大分は京都の本拠地に乗り込む。2連勝の後に2連敗と、嫌な流れとなりつつあるなか、2試合で5失点を喫した守備を修正し、巻き返しを実現したい。対する京都も2連敗中。こちらは2試合無得点の攻撃面が課題に。田中 マルクス闘莉王をはじめ4人が出場停止となる今節は、まさに正念場の一戦となる。
愛媛と町田は、昇格プレーオフ進出争いに絡むためにも、ともに負けられない一戦となる。愛媛は岡山に勝利した良い流れを今節にもつなげたいところ。町田は名古屋相手に4失点を喫した守備の修正が求められる。
3戦勝利がない岐阜は、3連勝中の讃岐とホームで対戦。対照的な状況の両者だが、前回対戦では岐阜が3-1と快勝を収めている。相性では岐阜に分があるが、勢いでは讃岐が上回る。勝利の女神がほほ笑むのは、果たしてどちらのチームか。
最下位に沈む群馬は、ホームに金沢を迎える。12試合勝ちがなく、4連敗中と苦境に陥る中、前節は山口に敗れたものの2ゴールを奪えたのはポジティブな材料だろう。2試合連続ゴール中のカン スイルのパフォーマンスが重要なカギを握りそうだ。金沢も6試合勝利がなく、状態はいいとは言えない。大量失点が目立つ守備をいかに修正できるか。残留争いに巻き込まれないためにも、勝って悪い流れを断ち切りたい。
■各試合の見どころをチェック
山形vs千葉
群馬vs金沢
横浜FCvs水戸
名古屋vs福岡
岐阜vs讃岐
京都vs大分
岡山vs松本
愛媛vs町田
東京Vvs長崎
徳島vs山口
湘南vs熊本