Jリーグは30日、株式会社NTTドコモとJリーグトップパートナー契約、NTT グループとJリーグオフィシャルテクノロジーパートナー契約を締結したことを発表しました。同日に記者会見が行われ、Jリーグ村井 満チェアマンとNTTドコモの吉澤 和弘代表取締役社長が登壇。契約の経緯や今後の展望などを語りました。
まず村井チェアマンは、昨年7月に発表したJリーグ、DAZN(ダ・ゾーン)、NTTグループによるスタジアム・ホームタウンのICT化を目的とした「スマートスタジアム事業」について触れ、「現在、J1仕様のスタジアムに関しては、高密度のフルWi-Fiを装備していくことを目指しています。有事の際にはライフラインとなるWi-Fi環境が日本中に広がることは、社会に貢献できることだと思います」と語りました。
また今回の契約の目的について、「デジタルプラットフォームの構築」を挙げ、「安価で高品質のネットワーク環境をJリーグが開発し、お客様にサービスをしていくことがデジタルプラットフォームサービスとなります。ここの領域においても、NTTグループ様に多大なる協力をいただくことになる。今後、Jリーグがデジタル技術を活用し、地域と絆を深くしていくこと、スポーツを通じて社会を豊かにしていくこと。これをNTTグループ様、NTTドコモ様と協業できることを嬉しく思います」と述べました。
吉澤社長はJリーグの百年構想に触れながら、「全国に2,400店あるドコモショップと連携することによって、地域の活性、創生にさらに貢献できると考えています」と挨拶。さらにNTTグループが持つAR、VRをはじめとする最新技術の活用についても触れ、「新しいエンターテインメントの環境を提供することも考えていきたい」と語りました。
具体的なアイデアとして「ARで選手に関する情報や、選手の走行距離が見えたり、VRでスタジアム以外の場所でも臨場感のある試合の息遣いをリアルに見ていただける環境が整う。そういったことを狙っていきたい」と展望を語りました。
これを受けて村井チェアマンは「(放映権を持つ)DAZNサイドと、VR放送をやろうというディスカッションが始まっている」と、すでに構想が具現化していることを明かしています。
今年からDAZNによるライブストリーミングサービスがスタートするなか、2月に『DAZN for docomo』のサービスを提供するなど、すでにNTTドコモ社とJリーグとの関係が構築されていますが、今回の契約を機に両者の連係がさらに強化されていくこととなります。
なお今回の契約を機により強化さていくデジタルマーケティングの第一弾として、7月22日に県立カシマサッカースタジアムで行われる「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017 鹿島アントラーズvsセビージャFC」において、リアル(スタジアム内大型ビジョンなど)とネット(SNS、Jリーグ保有メディアなど)を融合させたら新たな試みが行われます。
「スコア予想&応援投稿キャンペーン」と題して行われるこの企画は、SNSなどへの投稿を通じてスコアを予想。予想を的中させた応募者のなかから抽選で選手サイン入り大会オリジナルグッズなどがプレゼントされます。また、勝利チームを選択した応募者全員でdポイントを山分けする「dポイント山分けキャンペーン」も実施されます。
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