4月を全勝で駆け抜けた秋田の勢いは、5月に入ってからも衰えなかった。第9節に長野と引き分け、連勝はストップしたものの、5月の4試合を3勝1分と負けなし。しかも無失点というおまけつきである。消化試合が1試合多い2位の栃木に、勝点4差をつけており、この勢いを保つことができれば、一気に独走態勢を築くかもしれない。
追いかける栃木も無敗を続けていたが、第10節の相模原戦で今季初黒星を喫した。2連勝と勢いに乗っていた矢先の敗戦とあって、ダメージは小さくないだろう。課題の得点力の向上が、“ストップ秋田”のポイントとなるはずだ。
3位の長野は5月を負けなしで乗り切ったが、勝ち切れない試合も目立った。接戦をものにする勝負強さを示し、上位陣を追走したい。躍進を遂げる沼津も、5月は2勝2分と無敗。第9節、第10節と2試合連続で4得点を記録するなど、その攻撃力はリーグ屈指だ。そのアグレッシブなサッカーで、さらなる浮上を目指す。
苦しい戦いを強いられたのは福島。4月から5月にかけて4連敗を喫するなど、開幕当初の勢いに陰りが見えている。とはいえ第10節では鳥取に競り勝ち、光明を見出した。上位からはさほど離されていないだけに、6月の反攻を実現したいところだ。
同じく苦しい戦いが続くのは鹿児島だ。5月は3戦全敗と、ひとつの勝点も積み上げられなかった。すべてが1点差負けと勝負弱さを露呈。3試合で1得点と攻撃陣に元気がないだけに、何らかのてこ入れが必要かもしれない。鳥取も1勝3敗と思うような結果を残せなかった。こちらは守備の課題が浮かび上がる。元日本代表DFの森岡 隆三監督がいかなる修正を施してくるのか。その手腕に注目だ。
開幕から勝利のなかったYS横浜は、第8節のG大23戦で待望の初勝利。しかし、その後は再び連敗と、厳しい状況は変わらない。
U-23の3チームの中では、C大23が健闘している。5月は2勝2分と負けなしで、鹿児島、鳥取と難敵を撃破した実力は侮れないだろう。若さゆえの勢いが備わるだけに、今後さらに浮上していくことも考えられる。逆にF東23とG大23は苦戦が続く。とりわけG大23は第8節でYS横浜との下位争いに敗れ、最下位に転落。ここまでわずか2得点の攻撃面を改善できないようだと、今後も苦戦は免れないだろう。