1位から8位までが勝点4差にひしめき合う大混戦の明治安田生命Ｊ２リーグは、13日に第13節の全11試合が開催される。
首位の横浜FCはアウェイで水戸と対戦。前節は東京Ｖに引き分け連勝がストップしたものの、ここまでリーグ最少の7失点と堅守は健在。4月の月間MVPに輝いた得点源のイバも好調を維持しており、好守に安定した戦いを続けている。対する水戸も5試合負けなしと調子を上げている。ハイプレスを軸とした守備は安定しているだけに、あとはゴールを奪う力が求められてくるだろう。
2位の湘南は熊本とのアウェイゲームに挑む。前節は町田に勝ち切れず、首位浮上のチャンスを逸した。今節は下位に沈む相手から確実に勝点3を掴みたい。熊本は現在3連敗中と苦戦が続く。押し込まれる展開が予想される中、得意のカウンターから好機を窺いたい。
3位の名古屋はアウェイで大分に挑む。2試合連続引き分け中と勝ち切れない戦いが続いているだけに、あと一押しを実現したいところ。今節から復帰が濃厚な佐藤 寿人にかかる期待は大きい。大分は前節、好調の岐阜に競り勝ち勢いに乗る。さらなる浮上のためにも重要な一戦。絶え間ないハードワークが、結果を得るための重要なポイントとなるだろう。
4位と東京Ｖはアウェイで讃岐と対戦。前節は先制しながらも追いつかれ、横浜FCとドロー。もっとも内容自体は悪くなく、次につながる戦いとなった。今節も堅い守りをベースにリズムをつかみながら、前線の連動性を導き出したい。讃岐は6試合勝利がなく、降格圏の21位に転落。苦しい状況に陥るなか、守備の安定感が蘇ってきたのは好材料。粘り強い守備からのカウンターで、上位撃破を狙う。
5位に浮上した福岡は、ホームに岡山を迎える。前節、松本を完封したように守備の安定が好調の要因。エース、ウェリントンが調子を上げているのも好材料だろう。U-20ワールドカップに出場する冨安 健洋は不在となるが、怪我人も戻ってきており、むしろ戦力は充実の域を辿る。今節も勝利を収めれば、一気に勢いに乗っていきそうだ。岡山も前節、徳島に競り勝ち復調の気配を漂わせている。前節、初ゴールを決めた藤本 佳希ら若い力が、巻き返しのカギを握るだろう。
千葉vs長崎は好ゲームが期待できる、結果こそ伴わないものの、リスクを負った攻撃スタイルで新たなチーム像を描きつつある千葉。対する長崎もリーグ3位の得点力を記録するように攻撃力が売り。アグレッシブなスタイルを持ち味とする両者だけに、多くのゴールが生まれるエキサイティングな試合が展開されそうだ。
徳島と岐阜の一戦も興味深い。ポゼッションスタイルでリーグに旋風を巻き起こす岐阜に対し、徳島は柔軟なスタイルで相手の良さを消す戦いに長ける。ともに浮上のためにも負けられない一戦。果たしてどちらの戦術が勝るのか。指揮官の采配力に大いに注目したい。
中位に留まる松本は、町田をホームに迎える。堅い守りは健在ながら、競り負ける試合が多く、昨季示した勝負強さは薄れつつある。対する町田も取りこぼしが目立ち、12位と調子が上がらない。ともにハードワークが持ち味の両者。“走力”が試合を分かつポイントとなりそうだ。
徐々に調子を上げてきた京都は、アウェイで山口と対戦。ここ5試合で6得点と驚異的なペースでゴールを量産する田中 マルクス闘莉王のパフォーマンスが、今節も最大の見どころとなる。山口は3連敗で20位に沈む。持ち前の攻撃サッカーが機能せず、守備の不安定さも目に付く。素早いパス回しと連動性を取り戻し、復調のきっかけを掴みたいところだ。
金沢は前節、千葉に競り勝ち、連敗を4でストップ。粘り強い守備が蘇りつつあるだけに、その良い流れを今節にも持ち込みたい。対戦相手の山形は4試合勝利から見放されている。ここ3試合は無得点と得点力不足が課題となっている。堅い守りは健在なだけに、しっかりと守り少ないチャンスをものにする戦いで結果を掴みたいところだ。
前節、今季初勝利を挙げた群馬はホームに愛媛を迎える。終了間際の決勝弾で熊本に競り勝った勢いを今節にも持ち込みたいところ。今度は地元のファン・サポーターの前で喜びを分かち合いたい。愛媛も前節、山口に競り勝ち、着実に調子を上げている。課題だった得点力が向上してきたのがその要因。連勝を実現し、上位争いへと名乗りを上げたい。
■各試合の見どころをチェック
山口vs京都
水戸vs横浜FC
群馬vs愛媛
松本vs町田
讃岐vs東京Ｖ
福岡vs岡山
大分vs名古屋
千葉vs長崎
金沢vs山形
徳島vs岐阜
熊本vs湘南
