2016年12月9日(金) 01:06
岩田(オークランドシティ)「やっぱり日本人の連動性やうまさは変わらない」【選手・監督コメント:クラブW杯 開幕戦 鹿島vsオークランドシティ】
8日に開幕したFIFAクラブワールドカップ ジャパン2016で、オセアニア代表のオークランド・シティFCは開催国代表の鹿島アントラーズに逆転で敗れました。
試合後のオークランドシティの選手・監督コメントです。
■ラモン トゥリブリエッチ監督(オークランドシティ)
――後半の早めに得点して、もう少しディフェンシブなフォーメーションに変える考え方はあったのか?
「いいえ、そんなことはなかったです。チームとしてもっとボールのポゼッションをしようとしていたわけですけど、鹿島は日本でナンバーワンなわけですから、非情に手ごわい相手でした。ですから、できるだけポゼッションをしようとしましたけれど、なかなかうまく取れなかったという状況でした。トライはしたんですけど、人間ですので1点を取って少し集中力が落ちるということはあると思います
フォーメーションを変えるということは、今のフォーメーション(「4-3-3」)でずっとやっていたわけですから、ほかのやり方をやるともっと悪い方向に行くと思いました。残念ながら負けた方のチームになりましたけど、戦い方は非常に良かったと思いますし、(選手を)誇りに思っています。接戦だったと言いたいと思います」
――具体的にどのような点を誇りに思うのか?それから、うまくいかなかった点は?
「守りは良かったと思います。最後の方なんですけど、ちょっと疲れてしまいました。でも、それはここまで集中した試合をするとしょうがないです。
もっとボールをキープできたら良かったんですけど、そこがあまりできなかった。ただ対戦相手が強かったということが(うまくいかなかった)理由です。私たちの方が最初に得点した後に安全策を取ってしまい、追い付かれて逆転されてしまいました。
それでも日本に来て、日本で最も強いチームと戦うというのは、私たちはセミプロのチームですので、そういうことができるだけでも本当に光栄です。母国ではもう少し遅いリズムですし、ここまでのチームとはなかなか試合ができません。でも、それは言い訳ではありません。いい試合をしましたけど。最後はこういう結果になってしまったというだけだと思います」
――マイカ リーアラファ選手をベンチに呼んでから出場させるまで、かなり考えている様子だったが、どういう理由でなかなか交代に踏み切らなかったのか?
「つい最近戻ってきたばかりの選手で、合流してから3週間ぐらいしかたっていないわけです。セミプロのチームですので、選手によっては遅くなってきたりすることもあります。そして、全く違う環境から来ている選手でもあります。
試合の流れから少し守りを強くしなければならないということで、彼を使うと決めてから、しばらくたってどうなるか、うまく彼を投入するタイミングを見ていたわけです。(マイカ リーアラファを)「マイクロウェーブ」と呼んでいるんですけど、フレッシュでしたので、10分ぐらいで何か特別なことをやってくれる選手だということで投入したわけです。今回はうまくいきませんでしたけど、そういう判断をしなければいけない時があると思います」
■岩田 卓也(オークランドシティ)
「僕自身としては(これまでの大会で)一番落ち着いていた部分があったんですけど、もうちょっと緊張感を持ってプレーした方が良かったなという部分もあった。チームとしては前半そこそこいい戦いができて、後半そのまま行こうとした矢先に点が入って、そこで勢いに乗れたら良かったんですけど、失速してしまったので、そこがダメでした」
――失速というのは?
「僕個人としては、守りに入っちゃったかなと。残りを守り切れば勝てるなと。もうちょっと、チームとしてもう1点取る気持ちで仕掛けていかなきゃいけなかったのかなと思います」
――その守りに入るという時間帯で、鹿島は赤﨑 秀平選手と金崎 夢生選手を投入して、柴崎 岳選手をボランチに移動させたが、そこで選手間の確認などは?
「特になかった。マークの受け渡しのところで、結局新しく入ってきた選手に点を決められてしまったので、もうちょっとしっかりチーム内で話し合っていればというのはあります」
――失点は結果的に岩田選手のいる左サイドを崩されたが?
「僕的にはボケてしまって反応が遅れた部分があったので、個人的にはもうちょっとしっかりディフェンスできていたら、失点はなかったのかなと思います」
――来年もUAEでのFIFAクラブワールドカップを目指すのか?オークランドシティがオーストラリアのAリーグに参加する話もあるが?
「僕としてはこのクラブがすごく好きで、家族のようで、子どもが生まれた時も大会期間中なのにお祝いしてくれたし、すごくいいクラブ。クラブがAリーグに参戦しようが、ニュージーランドのリーグに残ろうが、ここで引退を考えているので、チームが残してくれる以上は続けていきたいと思います」
――前回は広島と試合をしたが、鹿島と対戦してみての印象は?
「どちらかというと、広島に比べたら鹿島の方が僕たちのサッカーにはやりやすかったのかなという部分もありますが、やっぱり日本人の連動性やうまさは変わらない。そういううまさの部分で鹿島はすごく良かった」