浦和レッズは26日、練習施設である大原サッカー場で、11月29日に行われる明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ決勝 第1戦の鹿島アントラーズ戦に向け、トレーニングを行った。
午前10時から始まった練習は筋肉に刺激を入れるウォームアップからスタートし、続いて鳥かごへ移行。お遊び要素が多分に含まれているこのメニューは常に盛り上がりを見せるが、この日も選手たちが作り出す雰囲気は明るかった。
ボールに触ったかどうかで軽く揉める光景もおなじみで、この日は那須 大亮の「武藤の前に触っていたから!俺、見たから!」という大きな声がピッチ上で響き渡る光景もあった。
ただ、練習が攻撃の仕掛けの意識をすり合わせるメニューに映ると、それまでの和気あいあいとした空気は一変した。ハーフコートの広さで11対11の形で行われた動き出しやボール回し、スペースの活用法などを確認するメニューで、一番目立ったのはミハイロ ペトロヴィッチ監督の大きな声だった。
「GKを使いながらポゼッションしていこう」
「必ず動き出せるところにポジションを取ろう」
「タイミングよく動き出せ! 常に縦を見ろ」
指揮官は気になることがあればその都度ゲームをフリーズさせ、最終ラインでのボールの回し方、受け手の動き出し方、縦パスを入れた後のラインの押し上げなど、様々なテーマについて選手たちに事細かに指示。しかもその熱量たるや、かなりのもので、時には激怒するほどのテンションで厳しい言葉を選手に浴びせるシーンもあったほどだ。
練習後には、森脇 良太もその熱のこもった監督の指導について「今日は気合入ってましたねー、すごかったですね」と驚いていたが、「監督は練習試合(流通経済大学、明治大学との試合)の内容に満足できない部分がたくさんあったんだと思う。僕らも良い時の動きをもう一度やっていかないといけないと思う」と受け止めていた。
(取材・文・写真/神谷 正明)