11月24日に完全オフ日を設けた浦和レッズは、11月29日の明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ 決勝第1戦に向けて25日から再びトレーニングを開始した。
前日の関東地方の降雪の影響で、浦和がトレーニングする埼玉県内のグラウンドも白銀の世界となった。しかし翌日は好天に恵まれたことで練習開始時間の11時前後には雪が溶け、練習に支障は出なかった。
チームはまず室内でストレッチなどのウォーミングアップを行い、11時30分頃に屋外へ出て人工芝サブグラウンドでの体幹トレーニングを実施。その後、天然芝のメイングラウンドに映ってからはストップ&ゴーのランニング、3人一組でのパスワーク、坂道ダッシュなどのフィジカルメニューをこなし、最後はシャトルランダッシュで身体を追い込んで約1時間の練習を終えた。
オフ明け翌日に体幹トレーニングとフィジカルメニューを消化するのはシーズン中のルーティンと同じ。今回のチャンピオンシップ決勝第1戦は平日の火曜日に実施されるため、その本番に合わせて週内のトレーニングメニューを構築している。つまりミハイロ ペトロヴィッチ監督はシーズン中と全く変わらない練習パターンで今季Jリーグ最大の大一番に臨もうとしている。
川崎Fvs鹿島のチャンピオンシップ準決勝は1stステージ覇者で年間3位の鹿島に軍配が上がった。この試合をテレビ観戦した武藤 雄樹が練習後にコメントを残している。
「どちらとの試合を望んでいたというのはなかったです。ただ、鹿島は守備がしっかりしていて、彼らは集中して90分をプレーしていましたね。決勝の僕らは川崎Fのようにボールを保持してプレーするでしょうから、鹿島との試合は厳しい展開になるだろうなと思いました。でも、それを想像したら、準決勝の試合を観ている途中からドキドキしてきました。決勝の戦いを想定して興奮していました(笑)」
また、武藤は鹿島で警戒すべき選手に小笠原 満男と永木 亮太のダブルボランチを挙げた。
「鹿島のサッカーを見ていたら、ボランチの選手が中盤での潰しに迫力があって、効いていたと思います。僕らが攻めている時、シャドーの選手に相手のボランチが付いてくるだろうなと思いました」
決勝での武藤はシャドーポジションでの先発が予想される。
「相手の守備をかい潜って、どうこじ開けるか。それがカギになりますね」
決勝の対戦相手が決まり、浦和の選手たちは虎視眈々と決戦のシミュレーションを始めている。
(取材・文・写真/島崎 英純)