11月15日に行われるロシアワールドカップ アジア最終予選 サウジアラビア代表戦を控えた日本代表ハリルホジッチ監督のコメントです。
■ヴァイッド ハリルホジッチ監督
「この試合に関して、そんなに多くの考え方は必要ない。勝つために全てやる。簡単な仕事ではないのはわかっている。ただ、そのためにトレーニングを積んできた。ここ数年、サウジアラビアはかなりの難敵た。特にフィジカル、タクティック面で。個人のクオリティも持っている。それらを我々がコントロールしなければならない。しっかりハードワークして戦わないといけない。強い気持ち、集中を持って、無駄なファールをしないこと。本当にフットボールインテリジェンスを使ってファールを取ってくる。ここ数年、日本にないフットボールインテリジェンスを彼らは持っている。ディテールに関しては、すでに多くを語ったのでそこには入らない。ただ、プレッシャーにも罠にもひっかからないようにしないといけない。このグループはしっかり集中していると思う。ただ、難しい試合とも認識している。勝つクオリティは我々は持っている」
――オマーン戦から今日までいろんなものを取捨選択してきたと思うが、どれくらい抽出できた手応えがある?
「この合宿でかなりのトレーニングを積んできた。グラウンド内、外をふくめて。サウジアラビアの場合、グラウンド上の時間が我々より多い。その特権は我々もほしい。ただ、オマーンとの試合でかなりの情報を得られた。タクティックのトレーニングの最中にも情報を得られた。それを使って先発11人、誰を使うかかなり考えた。この試合、本当に重要だ。プレッシャーもあると思う。オートマチックも作っていかないといけない。できるだけよりよいチームを選ぼうと思っている。ただ、誰を選ぶか質問したいと思うが、日本の長所は組織なので、組織プレーを基礎としている。個人で試合に勝つわけではない。
ただ、経験、自信も必要になる。明日、チームを選んだ段階でみなさんに見せられたらなと。11人がまずスタートして、3人が後から入るのか、全員が最大限やってくれると思う。そして、もちろん何人かはもっとパフォーマンスを上げてほしいが、現状できることをする。メンタルも重要、強い気持ちと。私が強調したいのは、ここは我々の庭でアグレッシブさを見せないといけないということ。相手にそういったものを出させてはいけない」
――サウジアラビアの印象は?
「今は全世界で相手をしっかり分析している。サウジアラビアの試合について10試合以上見ている。誰が先発で出るのか、誰が途中交代なのかすべて把握している。数日前のサウジアラビアの国内のダービーも見た。それらのクラブでは、ほとんどの選手が代表でプレーしている。サウジアラビアはフィジカル的にかなり伸びている、タクティックもかなり上達している。常にオフェンス面でかなりいいタレントを揃えている。そして、彼らはしっかりタクティックを教え込まれて、フィジカルも上げていってる印象がある。それは現代フットボールが求めていること。サウジアラビアというチームは3、4人がものすごい能力を持っている。彼らの攻撃的プレーをしっかりコントロールしていかないといけないと思う」
――右足首を痛めている香川選手、オマーン戦後にリズムが足りないと言っていた本田選手の状態は? また個人的に話したことは?
「決断はいろいろしないといけない。インフォメーションはダイレクトにやってきた。私は何度も言っているが、何人かの選手はプレー回数を増やしてほしい。いつも、プレーしてもらわないと、彼らもロボットじゃないのでトップパフォーマンスにはならない。ケガもあったし、トレーニングをしながら治療を続けている。ディスカッションもした。チームというのは11人の先発だけで決まらない。たとえば、サウジアラビアの場合、毎試合最後に勝つ。それは交代で入ってくる選手のおかげだ。彼らが違うを生む。我々には25人いて、先発はよりよいチームにするが、ただ交代で入る選手がリザーブというわけではない。タクティックチョイス、よりよい結果で試合を終えるためのチョイスだ。トップパフォーマンスでない選手もいるし、ただ何人かはしっかりプレー回数を増やした状態で代表にくるのが大事、それは変わらない」
――ホームが庭という話だが、ここまではアウェーの方がいい内容に見える。その原因は?
「オマーンとやって、何人かの選手をトライしたが、もっとトライしたかった。我々が知りたいことをいろいろトライした、経験、自信とか、それはすぐには学べない。27、28歳以上であっても、この年代で代表でデビューしても自信、経験が足りないのがよくわかる。つまり、一つのチームを形成する時に、以前の会見でも言ったが、この半年はかなり困難だった。80パーセントが海外組で、定期的、継続的に試合に出られていない。海外組が向こうでしっかりプレーしていれば代表のパフォーマンスも上がる。
8、9人が出ていない人を代表から変えることもできるが、私には不可能と言いたい。可能であれば、カッコつきで若い選手と言うが、彼らをプレーさせてみたいと思う。そして、若い人たちがより自信をもって、かっこつきで経験のある人達にプレッシャーをかけてほしい。そうすれば競争が生まれる、それは私次第ではなく、選手次第でもあるし、若い選手次第、国内の選手次第でもある、もちろん海外組も含めて。
この時期はそういったことをうまく管理するのが難しかった。トレーニングをする中で、本当に情報が入ってきたという段階。今年最後の試合がやってくるが、本当にここまで強い気持ちで、選手たちはワールドカップに行きたいという気持ちが見える。おそらく、何人かは最後の最終予選となるでしょう。そして、成功で代表を終えたいと思っているはずだ。明日は我々の重要な試合、これが最終予選の突破につながる試合になるだろう。強い気持ちで勝利をつかみにいく。相手は簡単には与えてくれない。彼らも自信がある。ラッキーなシチュエーションもかなりあったが、オマーンと違うテストがやってくる。成長するためのテストです、苦痛を伴いながら」
――明日の試合、勝たないといけないのは当然だが、アウェーのオーストラリアではかなり引いて戦って勝ち点1を取った。明日はホームで主導権を握った戦い方をするのか、オーストラリアのようにリアリストに徹するのか?
「毎試合、特別な準備がある。1つの試合に準備する時に、今どんな長所があるか知らないといけない。おそらく、サポーターも含めてフットボールを知っている人はプレスをかけて点を取りにいきたいと思っているでしょうし、オフェンスをもっとやれと言う人もいる。オーストラリア戦は本当に特別な試合だった。我々のグループがどんな状態なのか知っていたし、何人かがどんな状態なのか知っていた。慎重なタクティックを私は選んだ。ただ、慎重といっても勝たないと意味がない。勝つための慎重さです。勝つためにはいろんな戦略がある。今回、サウジ戦に向けて違う戦略で臨もうかなと。おそらく違うことになるのかな。
ホームだし、攻撃して得点をとりたい。でも、罠に引っかかってはいけない。3、4人の個人のカウンターが速い選手がいるので、しっかり攻撃して、オーガナイズを崩さずに、サウジアラビアにカウンターアタックさせないことが大事。オマーン戦でみなさん見られたと思うが、FKも少し変えた。それがうまくいったかわからないけど。その後修正したが。私がやりたいことがいつもうまくいくとは限らない。戦略を練るには何日、何週間かかかる、我々にはその時間がない。正確に戦略を練っているつもりだ。残念ながら教えられないが。ちょっと違った戦略で臨もうかなと」