今節も含めて残り6試合となった明治安田生命J2リーグ。第37節の注目トピックは、首位札幌のホーム試合連続無敗記録の更新だ。現在ホームでは23試合負けなしで、2009年の仙台と並んでいる。今節、東京V戦に勝利、もしくは引き分ければJ2ホーム無敗記録の更新となる。前節はアウェイで愛媛と引き分けに終わったが、圧倒的な強さを誇るホームで記録更新と、首位固めを実現できるか。
2位の松本は愛媛をホームに迎える。前節は千葉に完勝を収め、2位の座をがっちりとキープ。残り6試合で逃げ切りを図りたいところだが、今節の対戦相手である愛媛は4試合負けなしと好調をキープ。わずかに可能性を残すプレーオフ進出に向けてモチベーションは高い。とりわけ堅守には定評があるだけに、松本とすればその守備をいかにこじ開けられるかがテーマとなるだろう。
3位C大阪はホームで山形と対戦。自動昇格圏内となる2位松本との勝点差を詰めるためにも勝利が必要な状況。前節は決定力不足が響き岡山と引き分けただけに、その二の舞を避けるためにも、チャンスを確実に得点に結びつける“質”が求められるだろう。
3連勝の4位清水はホームに21位の北九州を迎える。松本との勝点差は5で、こちらも勝利のみが求められる状況だ。鄭 大世と大前 元紀のダブルエースが好調を維持しており、今節もこのふたりの働きがカギ握るだろう。対する北九州は前節、讃岐を撃破し最下位を脱出。その試合でハットトリックを達成した原 一樹が古巣を相手にいかなるパフォーマンスを見せるのか。両チームのストライカーの競演がこの試合の最大の見どころとなる。
5位の岡山は金沢と対戦。前節、C大阪と引き分け松本との勝点差は8に広がり、自動昇格が厳しくなってはいるものの、ホームで確実に勝利を収めて希望をつなぎたい。一方の金沢は再び最下位に転落したものの、残留圏である20位の岐阜との勝点差はわずかに1。敵地で勝利を収め、降格圏から這い上がれるか。
水戸とアウェイで対戦する京都はプレーオフ進出が現実的な目標となっており、6位以内の確保が重要なテーマだろう。2連勝と調子を上げており、ひとつでも上の順位を実現し、プレーオフに向けて良い態勢を築いていきたい。
残留争いを強いられている20位の岐阜はホームで町田と対戦。3連敗と勝点を積み上げられず、ついに21位の北九州との差は1ポイント差に。敗れれば降格圏に転落する可能性もあるなか、4試合ぶりの勝利を掴み、残留圏に踏みとどまれるか。
19位の讃岐と17位の熊本の一戦も、残留をかけたサバイバルマッチとなる。とりわけ讃岐は21位の北九州に2ポイント差に詰められているだけに、勝点3の確保は必須。最終ラインに故障者が続出する厳しい状況にあるなか、総力戦でこの苦境から脱したい。
4試合勝利がなくプレーオフ進出が厳しくなった横浜FCはホームで群馬と対戦。6位京都との勝点差は10。数字上では可能性が残されているだけに、少しでもその差を詰めていきたい。10試合勝利がない長崎はホームに山口を迎える。前節は群馬に3失点の完敗。持ち前の堅守を取り戻すことが勝利を得るための最大のテーマとなるだろう。
3連敗でプレーオフ進出の可能性がほぼ潰えた千葉は、アウェイで徳島と対戦。11位と12位の中位対決ながら、ともに地力を備えた好チーム同士の一戦だ。質の高い戦いに期待したい。
■第37節の見どころをチェック
札幌vs東京V
岐阜vs町田
水戸vs京都
横浜FCvs群馬
清水vs北九州
讃岐vs熊本
長崎vs山口
松本vs愛媛
C大阪vs山形
岡山vs金沢
徳島vs千葉