3週間ぶりの再開となる明治安田生命J1リーグ。このインターバルでミニキャンプを行うチームなど、各クラブは残り3試合に向けて調整を図ってきた。
今節最大のトピックは浦和が2ndステージ優勝を決めるかどうかだろう。先週、JリーグYBCルヴァンカップで優勝を成し遂げたチームは、2週続けて歓喜を味わうことができるのか。アウェイで戦う新潟のとの一戦に、大きな注目が集まる。
リーグ戦4連勝中と波に乗る浦和は、タイトル獲得の勢いも加わり、最高の状態にあるだろう。攻守に隙はなく、今節も主導権を握る戦いを見せるはずだ。対する新潟は残留争いの渦中にある。片渕 浩一郎監督の初陣となった前節は磐田を相手に2-1と勝利を収めており、その良い流れをつなげたいところ。粘り強い守備から一瞬の隙を突く戦いに勝機を見出したい。
浦和を追う2位の神戸はアウェイで仙台と対戦。前節はレアンドロの2ゴールなどで川崎Fとの上位対決を制し、こちらも絶好調の状態にある。レアンドロを中心とする攻撃に加え、守備も安定感を高めており、逆転優勝へ向けた態勢は整いつつある。敗れれば終戦となる可能性もあるだけに、その重圧に打ち勝てるかがポイントとなりそうだ。
3位の川崎Fも、優勝の可能性をつなぐためにも負けられない一戦となる。今節は難敵の広島をホームに迎える。負傷者が続出する厳しい状況のなか、カギを握りそうなのが小林 悠。今季開幕戦の同カードでも決勝ゴールを奪ったストライカーが、ゴール前で危険な存在となれれば、勝機はぐっと高まるはずだ。
残留争いも佳境を迎えている。すでに福岡の降格は決定し、降格となるのは残り2チーム。年間勝点17位の湘南から13位の磐田までの5チームに、その可能性が残されている。
最も苦しい状況にあるのは湘南。残留圏となる年間15位の名古屋との勝点差は8。残り3試合すべてに勝っても、名古屋は2ポイントを加算すれば、降格が決まってしまう。3連勝が絶対条件のなか、今節はアウェイで大宮と対戦する。ここ2試合引き分けとわずかに好転の兆しを見せるなか、勝利のためにはやはりゴールが必要。2試合無得点の攻撃陣が意地を見せたいところだ。
16位の甲府は福岡とアウェイで対戦する。前節は横浜FMに0-4と完敗を喫しており、守備の修正が求められるところ。しっかりと後方を固め、鋭いカウンターで隙を突く。そうした戦いに持ち込めれば、勝利を手にする確率は高まるだろう。
15位・名古屋と13位・磐田との直接対決も見逃せない一戦となりそうだ。ここ5試合で3勝と右肩上がりの名古屋に対し、磐田は4試合勝利がなく苦しい戦いが続いている。勢いで上回る名古屋に対し、磐田がどのような対策を施すか。相手の良さを消す戦術に優れた名波 浩監督の手腕に注目が集まる。
好調の柏はホームに鳥栖を迎える。前節は湘南の堅守を崩せずにスコアレスドローに終わったが、ディエゴ オリヴェイラを中心とする攻撃のポテンシャルは高く、鳥栖の守りをいかに攻略していくかがこの試合の焦点となる。4試合勝利から見放されている鳥栖は、ハードワークを保ちつつ、前線の打開力にかけるサッカーに勝機を見出したい。
横浜FMvsG大阪の一戦は、ルヴァンカップ準決勝の再現に。アウェイゴールで上回ったG大阪が決勝にコマを進めたが、スコア的には2試合ともに引き分けだった。今回も両者譲らぬ展開が予想されるなか、その結末は「リベンジ」か「返り討ち」か。白熱の一戦を期待したい。
FC東京vs鹿島も強豪チーム同士の好カードに。前節、広島に勝利したFC東京は、その勢いをこの試合にも持ち込みたいところ。一方の鹿島は、大宮に完敗。チャンピオンシップに向けて弾みをつけるためにも、結果と内容の伴った実のある戦いを実現したい。
■2nd 第15節の見どころをチェック
仙台vs神戸
大宮vs湘南
柏vs鳥栖
FC東京vs鹿島
川崎Fvs広島
横浜FMvsG大阪
新潟vs浦和
名古屋vs磐田
福岡vs甲府