明治安田生命Ｊ２リーグは、16日に第36節が開催される。注目は5位岡山と3位Ｃ大阪の上位対決。自動昇格となる2位以内を目指す両者の激突は、昇格戦線を左右する重要な一戦となる。
ホームの岡山は、ここ5試合負けなしも3引き分けと勝ち切れない戦いが続く。とはいえ前節は終了間際の矢島 慎也のゴールで松本と引き分ける粘り強さを披露した。今節も1点を争う展開が予想されるなか、際どい戦いをモノにするしたたかさを見せつけたい。対するＣ大阪は下位に沈む岐阜に苦戦。3点をリードしながらも2点を返される展開は、決して盤石とは言えないだろう。杉本 健勇が好調を維持しているだけに、攻撃面には心配はない。リードを守りきるための守備の安定が求められる。
千葉と松本の一戦も興味深い。前節、京都に敗れプレーオフ進出が厳しくなった千葉は、まさに崖っぷちの一戦。敗れれば終戦となりかねないだけに、勝利こそが求められる。松本も2位を堅持するために、勝点3が必要だ。3位のＣ大阪との勝点差はわずかに2。3位転落の可能性もあるなか、決して調子が良いとは言えない千葉から確実に結果を出したいところだ。
首位の札幌は愛媛の本拠地に乗り込む。コンスタントに勝点を積み上げてはいるものの、ここ数試合は得点不足に悩まされているだけに、いかにチャンスの数を増やせるかがテーマになるだろう。堅守に特長のある愛媛の守備陣をいかに崩していくのか。1点を争う好勝負が期待できそうだ。
4位の清水は2連勝と状態を上げている。今節はアウェイで21位の金沢と対戦。前回対戦で4-1と圧倒した相手に対し、攻撃陣が額面通りのパフォーマンスを示せれば、結果は自ずとついてくるだろう。とはいえ金沢もここ3試合負けがなく、20位の岐阜との勝点差を1に詰めた。良い流れを維持し、降格圏からの脱出を図りたい。
6位の京都は岐阜をホームに迎える。前節は3ゴールと攻撃陣が爆発し、5試合続いた“ノーゴールの呪縛”から解き放たれている。チーム全体のハードワークが蘇り、縦に早い攻撃も機能し始めている。プレーオフ進出圏内をキープするためにも、ホームでしっかりと勝点3を確保したい。対する岐阜は、いよいよ苦しい状況に追い込まれている。敗れれば21位に転落する可能性もあり、ここが踏ん張りどころだろう。前節、Ｃ大阪戦で示した粘りをこの試合でも発揮できれば、勝機はぐっと高まるはずだ。
プレーオフ進出へわずかな望みをかける横浜FCは、アウェイで水戸と対戦。ここ3試合勝利がなく、前節は2点のリードを守り切れずに引き分けた。得点源のイバが好調を維持しているだけに、「守備の安定」が逆襲のキーワードとなりそうだ。
7位の町田はホームに熊本を迎える。前節は清水に0-2と完敗を喫しており、その敗戦からいかに立て直せるかがテーマとなる。熊本は4試合負けなしと復調の気配。一つでも上の順位に行くために、目に見える結果を手にしたい。
山形vs東京Ｖは3試合勝利がないチーム同士の一戦。順位は18位（山形）、17位（東京Ｖ）ながら、まだ安全圏とは言えないだけに、ともに勝点3を目指した熱い戦いを繰り広げそうだ。3連敗中の山口は、ホームで徳島と対戦。2試合無得点と自慢の攻撃力に陰りが見えるなか、本来のスタイルを取り戻し、アグレッシブな戦いを展開できるか。
8試合勝利のない長崎は群馬とアウェイで対戦。苦しい戦いが続くものの、前節、永井 龍が約2か月ぶりのゴールを奪い復調の気配を漂わせているのは好材料。今節もこのエースのパフォーマンスがカギを握りそうだ。最下位の北九州は讃岐とホームで対戦。ここ3試合引き分けと勝利まであと一歩に迫っており、状態は悪くない。20位の岐阜との勝点差を詰めるためにも、ホームで5試合ぶりの勝利を手にしたい。
■第36節の見どころをチェック
岡山vsＣ大阪
山形vs東京Ｖ
北九州vs讃岐
京都vs岐阜
水戸vs横浜FC
千葉vs松本
町田vs熊本
金沢vs清水
山口vs徳島
愛媛vs札幌
群馬vs長崎
