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攻守に隙のない札幌がトップを快走 不振を極める2チームで監督が交代に【マンスリーレポート(7月):明治安田J2】

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2016年8月4日(木) 20:16

攻守に隙のない札幌がトップを快走 不振を極める2チームで監督が交代に【マンスリーレポート(7月):明治安田J2】

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攻守に隙のない札幌がトップを快走 不振を極める2チームで監督が交代に【マンスリーレポート(7月):明治安田J2】
上位陣との3連戦を無失点無敗で切り抜けた札幌。ここまで安定感抜群の戦いを見せている

明治安田生命J2リーグは順延試合を除き、第26節までを消化。シーズンも半分を過ぎ、昇格争い、残留争いの構図も明確となって来た。

首位を快走する札幌は7月も安定した戦いを披露した。4勝2分と無敗で終え、一つ消化試合が少ないながら2位の松本に勝点5差を付けている。とりわけ大きかったのは第22節から続いた上位陣との3連戦で一つも負けなかったこと。C大阪と岡山にはスコアレスドロー、松本との首位攻防戦は1-0で制し、持ち前の堅守を武器にこの難敵との3試合を無失点で乗り切ったのは強さの証だろう。一方で横浜FCと岐阜には5ゴールを奪っての大勝収めるなど、攻撃陣の状態も悪くない。攻守両面に隙はなく、このまま昇格戦線を駆け抜ける可能性も十分あり得るだろう。

C大阪は直近の3試合勝ちなしと厳しい状況。柿谷の離脱で代わる攻撃陣の奮闘が求められる
C大阪は直近の3試合勝ちなしと厳しい状況。柿谷の離脱で代わる攻撃陣の奮闘が求められる

2位の松本は、前述した札幌との直接対決に敗れたのが痛かった。直近の徳島戦でも終了間際の失点で引き分けに持ち込まれており、札幌に水を開けられつつある状況だ。水戸や金沢に2失点を喫するなど、守備面がやや不安定となっているだけに、今後は取りこぼしを避ける意味でも、安定感を取り戻したいところだ。

3位のC大阪も調子を落としている。町田と讃岐に連敗を喫したように、4連勝を達成した6月の勝負強さは消えつつある。直近の京都戦では3点のビハインドを追いつく粘りを見せたものの、あっさりと3失点を喫した守備はやはり不安要素だろう。怪我で離脱中の柿谷 曜一朗がシーズン終盤まで復帰できないことが決まっており、戦力的にも決して万全とは言えない。嫌な流れをいかに断ち切っていくのか。大熊 清監督の手腕にかかっている。

4位の岡山も7月は停滞した。2勝2分2敗と五分の成績に終わり、上位追撃は実現できなかった。もっともここ2試合は勝利を挙げており、再び上昇基調にあるのも事実。この勢いを8月の反攻へとつなげたい。

鄭 大世は7月の6試合で7得点と爆発。清水は5位まで順位を上げてきた
鄭 大世は7月の6試合で7得点と爆発。清水は5位まで順位を上げてきた

清水は攻撃陣の破壊力が光った一方で、守備に課題を残した7月だった。第24節で東京Vに敗れたのも痛恨だっただろう。ただし、数的不利に陥りながらも千葉を撃破した第25節の勝利は大きく、改めてこのチームが持つ底力を示している。とりわけ輝いたのは鄭 大世で、ゴールを量産してチームをけん引。ちなみにこの千葉戦で決めた決勝点は、J2通算15,000ゴールのメモリアル弾となった。

京都は勝ち切れない試合が目立った。7月は2勝3分1敗でプレーオフ出場圏内の6位に留まるものの、勢いに乗り切れていない印象は拭えない。3点のリードを守り切れなかったC大阪戦の結果も痛恨だった。いかに確実に試合を終わらされるかが、今後の戦いにおけるテーマとなりそうだ。

下降線をたどりつつあった町田と山口の昇格2チームは、息を吹き返してきた。ともに粘り強く勝点を積み重ね、7位(町田)と8位(山口)に踏み止まっている。とりわけ町田は不振を極めていた攻撃陣が再び結果を出せるようになっており、迫力が蘇りつつある。この流れを保てれば、さらなる上位進出も見えてくる。

J2では千葉と岐阜が監督交代を決断。新しい指揮官のもと悪い流れを断ち切れるか
J2では千葉と岐阜が監督交代を決断。新しい指揮官のもと悪い流れを断ち切れるか

7月は2つのチームで監督交代が起きた。関塚 隆監督から長谷部 茂利監督に代わった千葉と、ラモス 瑠偉監督から吉田 恵監督となった岐阜だ。ともに7月は結果を出せず、岐阜に至っては6戦全敗で終えた。監督交代後も勝利を手にできていない両者だが、悪い流れを断ち切れるかは、間違いなく新監督の手腕にかかっている。

札幌に勝るとも劣らない勢いを手にしているのは長崎だろう。7月は4勝1分1敗と快進撃を披露。エース永井 龍がコンスタントに結果を出し、持ち味である堅守も復活。1点差をものにする勝負強さも示しており、チーム状態を考えれば、今後さらに浮上していくことも十分に考えられる。

徳島、愛媛、横浜FC、水戸、讃岐といった中位陣も復調の兆しを見せている。二川 孝広の加入で攻撃のバリエーションが増えた東京Vも状態は良化しているとみていいだろう。7月上旬のハードスケジュールに苛まれた熊本も、日程が緩和するにつれ結果を出せるようになって来た。一方で心配なのは山形。直近の5試合は1分4敗と急激に失速し、順位も15位にまで落としている。開幕前は昇格候補のひとつに目されていたが、現状の置かれた立場は厳しいと言わざるを得ない。

順位表の下に目を向ければ、20位の群馬はあと一歩で勝ち星を逃す試合が多く、21位の金沢は序盤戦の借金が重くのしかかっている。最下位に沈む北九州は、7月はわずか1勝と浮上のきっかけを見いだせていない。シーズンが進むにつれてさらに重圧がかかってくるなか、この苦境から脱するのは果たしてどのチームか。残留争いからも目が離せない。

明治安田生命J2リーグ結果(7月)

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