前節から中3日（札幌vs岐阜は中4日）で行われる明治安田生命Ｊ２リーグ。夏場の連戦とあって、コンディション面が勝敗を分けるひとつの要素となるのは間違いないだろう。
首位の札幌は月曜日にホームで岐阜と対戦する。前節、松本との直接対決をものにしてさらに勢いに乗る札幌にほとんど隙は見当たらない。堅守に加え、エース都倉 賢が再び調子を上げており、攻守両面において充実ぶりが際立つ。額面通りに実力を発揮できれば、結果はおのずとついてくるはずだ。対する岐阜は7月22日にラモス 瑠偉監督の退任が決定し、吉田 恵新体制でこの試合に臨む。5連敗中と苦しい状況に置かれている岐阜が、この監督交代で流れを変えられるかどうか。吉田新監督の手腕に注目したい。
そのほかの10試合は日曜日に開催される。2位の松本はホームで長崎と対戦。札幌に敗れた前節のダメージをいかに払しょくできるかが、松本にとっての重要なテーマだろう。長崎は3連勝中と今最も勢いに乗っているチームの一つ。得点ラックトップに立つ永井 龍のパフォーマンスが、今節も大きなカギを握る。
3位のＣ大阪は讃岐の本拠地に乗り込む。前節は町田に1-3と完敗を喫しており、甘くなった守備の修正をいかに図られるかがポイントだ。讃岐は8試合勝利なしと苦戦が続く。前回対戦で3-2と勝利したＣ大阪を相手に、復調のきっかけをつかみたいところだ。
山口vs京都も注目のカードとなる。3試合負けなしと再び調子を上げてきた山口は、前節も負け試合を引き分けに持ち込むなど、勝負強さも備わりつつある。持ち前の攻撃スタイルも健在で、今節もアグレッシブな戦いを展開するはずだ。京都は前節、讃岐に競り勝ち4位に浮上。手堅い戦いで勝点を積み重ねるなか、今節は山口の攻撃力をいかに封じるかが焦点となる。
4試合勝利から見放されている岡山は、攻撃の要である矢島 慎也がリオ五輪出場のために今節から不在となり、戦力的にも厳しい状況だ。対する山形も3戦勝利なしとこちらもなかなか結果がついてこない。このままずるずると引き下がらないためにも、両チームともに正念場の一戦となるだろう。
前節Ｃ大阪に快勝を収めた町田は、ホームに水戸を迎える。Ｃ大阪撃破の立役者となった鈴木 孝司ら攻撃陣に再び勢いが生まれてきたのは好材料。連勝を飾り、さらなる上昇を実現したい。水戸は前節、長崎に敗れ3連勝ならず。得点力不足を露呈しているだけに、攻撃陣の奮起が何より求められる。
ともに中位を彷徨う千葉と清水は、Ｊ１昇格に向けた重要な局面を迎える。千葉はここ5試合でわずか1勝と勝点をなかなか積み上げられておらず、清水もここ2試合勝利がなく7位に転落した。シーズンの先はまだ長いとはいえ、終盤に入れば焦りも生じるだろう。上位から引き離されないためにも、ともに結果が求められる一戦に。果たして勝利を手にするのはどちらのチームか？
徳島vs愛媛の四国ダービーも激戦必至だろう。徳島は勝点28で13位、愛媛は勝点29で12位と、わずか1ポイント差で競り合う状況だ。勝ったほうが上に行ける重要な一戦。ともに調子を上げつつある中で迎えるダービーなだけに、白熱の攻防が期待できる。
2連勝で最下位を脱出した金沢は、ホームに熊本を迎える。ともに1-0と僅差の勝負をモノにしているだけに、自信を得られる連勝となったに違いない。さらなる上昇を描くためにも、ホームで3連勝を実現したい。対する熊本も前節、終了間際の一撃で徳島に競り勝った。ともに状態は悪くないだけに、クオリティーの高い一戦となりそうだ。
21位の北九州は横浜FCとのアウェイゲーム。終盤の失点の多さが目立つだけに、いかにリスクマネジメントできるかが勝利を得るためのポイントだろう。最下位に転落した群馬はアウェイで東京Ｖと対戦する。7試合勝利がない苦境に立たされるなか、前節、土壇場に追いついた粘り強さを今節にも持ち込みたいところだ。
■第25節の見どころをチェック
山形vs岡山
千葉vs清水
東京Ｖvs群馬
横浜FCvs北九州
松本vs長崎
金沢vs熊本
讃岐vsＣ大阪
徳島vs愛媛
町田vs水戸
山口vs京都
札幌vs岐阜
