明治安田生命J3リーグは、前半戦最後となる第15節を迎える。首位をひた走る鹿児島はアウェイで琉球と対戦。8試合無敗の鹿児島は、安定した守備をベースに素早い攻撃で好機を生み出すなど、攻守に隙がない戦いを続ける。対する琉球は現在3連敗中と元気がない。攻撃スタイルを標榜しながら得点が奪えていない現状は気がかりだ。勢いを考えれば鹿児島が優位と見られるが、琉球も黙って引き下がるわけにはいかないだろう。持ち前の攻撃力で鹿児島の堅守を打ち破りたい。
5連勝と波に乗る栃木は相模原の本拠地に乗り込む。堅守に加え攻撃にも迫力が生まれており、しばらくこの勢いは止まりそうもない。相模原は3連敗と急激に失速。安定していた守備組織にほころびが見られており、修正は急務だ。栃木の勢いに飲まれてしまうようだと、今節も苦戦を強いられるだろう。
3位の大分はYS横浜とのアウェイゲームに臨む。ここ5試合で4勝1分とようやく本領を発揮してきた大分は、この状態を保ちさらなる上昇を狙う。YS横浜は13節に久しぶりに勝利を挙げながら、前節は富山に惜敗。なかなか波に乗れない状態が続くなか、やはり求められるのは得点力。いかに相手の隙をつけるかがこの試合のポイントとなるだろう。
こちらも調子を上げてきた富山は藤枝とアウェイで対戦。1点差をモノにする勝負強さを示し3連勝と着実に勝点を積み上げている。ハードワークをベースとした組織的なサッカーが上手く機能しているだけに、今節も主導権を握る戦いを披露するだろう。藤枝は爆発力を秘めているものの安定感に欠け、なかなか浮上できないでいる。得意のホームゲームで上位チームを撃破し、波に乗れるか。
G大23vs長野はいわば矛と盾の対決だ。リーグ屈指の堅守を誇る長野に対し、G大23はリーグ最多得点の攻撃力が売り。試合の構図は分かりやすいが、果たしてどちらの特長が相手を上回るか。
3連敗中の秋田はC大23をホームに迎える。序盤戦の勢いを完全に失ってしまった感のある秋田は、いかに軌道修正できるかがポイントだろう。ここ2試合負けがないC大23はコンスタントに得点を奪えるようになっており、にわかに勢いが生まれてきた。アグレッシブな戦いを貫き、さらなる浮上を目指す。
3戦負けなしの福島はF東23とのアウェイゲーム。得点源の樋口 寛規がチームをけん引し、粘り強く勝点を手にしている。F東23はここ5試合でわずか1敗と結果を出せるようになってきた。五輪メンバーに選ばれた室屋 成と中島 翔哉のパフォーマンスにも注目だ。盛岡vs鳥取は16位と15位の直接対決。結果次第では順位が逆転する可能性もあるなか、勝利に対する執念を前面に打ち出した両チームの熱いバトルに期待したい。
■第15節の見どころをチェック
秋田vsC大23
盛岡vs鳥取
相模原vs栃木
藤枝vs富山
F東23vs福島
YS横浜vs大分
琉球vs鹿児島
G大23vs長野