Jリーグは6月2日から6日まで、J-GREEN堺にて、J1・J2全40クラブより選抜した『Jリーグ アカデミープレーヤー(U-13)トレーニングキャンプ』を実施しました。
このキャンプはJクラブの13歳以下(U-13)の選手を対象に、将来Jリーグ、そして世界で戦えるポテンシャルの高い選手をJクラブからの推薦をもとに選抜。計88名がAグループ、Bグループに分かれ、それぞれ4日間に渡ってトレーニングを行いました。
今回のキャンプは各選手のレベルの確認と、新しい考え方の「気づき」にトレーニングの主眼が置かれ、「ゴールに向かう」「ボールを奪う」をテーマに、ゲーム形式を中心とした練習が行われました。また今キャンプは8月に中国で開催される『GOTHIA CUP CHINA』に出場するU-13Jリーグ選抜のメンバー選考も兼ねており、選手たちにとってはアピールの場ともなりました。
今年で6回目となる今キャンプでは、Jリーグトップパートナーで国内外で英会話スクールをはじめとした教育事業を展開する株式会社ECCの協力のもと、『2016JリーグU-13トレーニングキャンプ コミュニケーションプログラム supported by ECC』が実施されました。初めての試みとなるこのプログラムは、選手たちが近い将来経験するであろう国際試合などで円滑なコミュニケーションが図れるよう英会話を学ぶもので、ECCのネイティブ講師を招き、宿舎で英語のレッスンが行われました。
このプログラムのために特別に作成されたオリジナルテキストは、サッカーにまつわる内容がふんだんに取り入れられており、また身体を動かしながら学ぶプログラムも備わるなど、選手たちが楽しみながらも実践的に英語を習得できる工夫が随所に施されています。レッスンは全て英語で行われましたが、選手たちからは笑顔も見られ、楽しみながら学ぶ様子が窺えました。
受講した選手たちにも今回のプログラムは好評だったようで、「サッカーの内容だったので、とても分かりやすかった」「海外の選手とコミュニケーションを取れるようになりたい」「このプログラムで得た経験を活かしたい」など、前向きな言葉が並びました。
プログラムを視察したJリーグの原 博実副理事長は、「最初のほうは堅い感じでしたが、みんなだんだんと打ち解けて楽しみながら取り組めていたので良かった」と感想を語りました。
また今回のプログラムの狙いについては「彼らが目指しているのは、世界だと思います。我々関係者の願いも、Jリーグで活躍し、世界に挑戦してもらって、世界の一流選手になってもらうこと。そのためには、こういう合宿の時にでも語学研修を通して世界に興味を持ってもらいたい。若いうちからどんどん国際経験を積んでもらいたいと思っています。今回、ECC様に手伝っていただきながらこのプログラムを実現でき、とても感謝しています。選手たちも英語に対する興味を持ってもらえたのではと思います」と、述べています。
講師を務めたニュージーランド出身のジェームス・アレクサンダー・ジサカさんは「今回、選手たちに教える中で、彼らが英語もサッカーも頑張っていることをすごく感じました。サッカーにはスピードやフィジカル、戦術など、勝つために必要なものはいろいろあると思いますが、英語を習得するのもそれと同じ。様々な側面から英語を勉強してもらいたいです」と、選手たちにメッセージを送りました。
プログラムを提供したECCの広告広報部水野 晃郎さんは、今回の取り組みについて次のように感想を語りました。
「我々の理念は英語などの外国語教授を通して国際人を育成し、文化向上と世界平和に貢献すること。そしてその手前にあるのは『コミュニケーション』です。今日のプログラムの参加者の中からも将来的に世界に飛び出し活躍する選手が出てくるかもしれません。今回のプログラムがきっかけとなり、海外での活躍を目指す/海外での活躍を意識する選手が増えていく。そうしたきっかけに力を貸せるのはとてもありがたい機会をいただいたと思っています」
この話を受け原副理事長は「サッカーだけではなく、今、様々なスポーツで世界で活躍する選手が増えています。そこで必要なのは、やはりコミュニケーション能力。今回のプログラムは英語を学ぼうというきっかけになったはずですし、これからも様々な育成の現場でこういった機会を実現できればと思います。自分から語学を学ぼうという選手が増えてくれば、それだけチャンスにもつながり、ひいては日本から世界で戦える選手がもっともっと増えてくると思います」と今後の展望を語りました。