およそ1か月ぶりの開催となるJリーグヤマザキナビスコカップ。残り3節となりノックアウトステージに向けた戦いは、いよいよ熾烈を極めている。
Aグループでは無敗で首位に立つ大宮の戦いに注目が集まる。勝てばベスト8進出に大きく前進するだけに、勝点3の獲得に向けて気持ちのこもった戦いを演じるに違いない。対戦相手の磐田とは昨季のJ2でもしのぎを削った間柄。今季のリーグ戦の対戦では1-1の引き分けに終わっている。実力的には互角とみられるが、カギを握るのはメンバー構成。ベストメンバーで臨むのか、若手を抜擢して挑むのか。両指揮官の選択が重要なポイントとなりそうだ。
前年覇者の鹿島にとっては後のない一戦に。敗れれば連覇の可能性がほぼ潰えるだけに、勝利こそが必要だ。対する湘南も背水の状況は同じ。リーグ戦の勢いでは鹿島が上回るが、湘南としても意地を見せたいところ。リーグ戦で0-3と敗れた借りを返せるか。
2位の神戸と3位の甲府の対戦も注目の一戦に。消化試合がひとつ少ないながら2位に付ける神戸は、3試合7得点の攻撃力が売り。甲府とすれば相手の圧力をいかにいなせるかが重要となるだろう。両者ともに怪我人が多くベストメンバーが組めないなか、“選手層”も勝敗を分けるポイントとなるはずだ。
Bグループで首位に立つ仙台は今節は試合がない。2位と柏にとっては首位浮上の好機となる。今節の対戦相手は新潟。昨季まで指揮を執った吉田 達磨監督率いるチームとは3月のリーグ戦で一度顔を合わせているものの、その際は2-2の引き分けに終わっている。もっとも以降の柏の勢いは周知のとおり。その時とは違った姿を前監督に見せつけるはずだ。新潟にとっては負ければノックアウトステージ進出が極めて厳しい状況に。2年連続の8強進出に向けて、勝利こそが求められる。
今大会勝利がない鳥栖は川崎Fをホームに迎えての一戦。ともにU-23日本代表の活動にメンバーを送り込んでおり、ベストメンバーでは臨めない事情がある。とはいえ出場機会の少ない選手にとってはチャンス到来。「堅守速攻」と「ポゼッション」。たとえメンバーが変わってもそれぞれのチームの持ち味をピッチ上で表現したほうに、勝利は近づくはずだ。
横浜FMと福岡もノックアウトステージ進出のためには負けられない一戦に。徐々に調子を上げつつある福岡に対し、横浜FMは結果が伴わない戦いが続いている。今季のリーグ戦の対戦では引き分けに終わっているが、現在の勢いでは福岡が上か。リーグ戦とは異なるメンバーで臨むことが予想される横浜FMとすれば、代わって出場する選手の奮起により好転のきっかけを手繰り寄せたい。
■各試合の見どころをチェック!
・Aグループ
鹿島vs湘南
大宮vs磐田
甲府vs神戸
※名古屋は試合なし
・Bグループ
柏vs新潟
鳥栖vs川崎F
横浜FMvs福岡
※仙台は試合なし