前節首位に立った札幌だが、今節は予定されていた熊本戦が震災の影響により中止となったため試合がなし。このカードを除く10試合が7日と8日に開催される。
2位のＣ大阪は愛媛の本拠地に乗り込む。前節は柿谷 曜一朗のゴールで4試合ぶりに勝利を挙げたＣ大阪だが、相手を圧倒するだけの力はまだ示せていない。再び勢いに乗るためにも、アウェイとはいえ連勝を飾りたいところ。対する愛媛はここ5試合負けがなく、好調をキープ。前節は試合がなかったため、コンディション面では中3日での試合となるＣ大阪を上回るだろう。得点力不足の課題は相変わらずだが、堅守をベースに試合を進めＣ大阪の隙を窺いたい。
2試合連続引き分けとやや勢いが鈍化しつつあるのが3位の町田。もっとも10戦無敗と安定感は変わらず、チャンスもコンスタントに作れているだけに、それを決めきれるかがテーマとなるだろう。今節の対戦相手である讃岐はここ4試合勝利から見放されており、こちらも序盤戦の勢いが失われている。攻撃陣は変わらず好調を維持しているだけに、守備陣の奮起が求められるだろう。
3連勝で4位に浮上した山口は、最下位に沈む金沢とのホームゲーム。両者の状況は対照的で、その勢いの差が試合に現れる可能性は高い。圧倒的な攻撃力でリーグを席巻する前者に対し、後者は現在5連敗中と泥沼にはまっている。金沢とすれば1年早く昇格したＪ２の先輩として意地を見せたいところだが、果たして……。
調子を上げてきた京都は千葉と対戦。Ｃ大阪、清水と難敵を下しての連勝なだけにその価値は高い。ベテラン山瀬 功治が前節ゴールを決めたのもポジティブな材料。4試合勝ち星から見放されている千葉に対し、勢いでは大きく上回る。良い流れをつなげられるかがポイントだろう。
こちらも2連勝とドン底から抜け出した感のある山形は群馬をホームに迎える。ようやく勝負強さが復活しつつあり、点を与えない粘り強さも生まれつつある。上位との差はまだ大きいものの、これからの巻き返しのためにも3連勝を実現したい。対する群馬は9戦勝利から見放されている。前節も山口にいいところなく完敗。悪い流れを断ち切るべく、選手起用も含め、劇的な変化が求められるだろう。
同じく長崎も苦しい状況が続く。前節は永井 龍のスーパーゴールで何とか北九州と引き分けたものの、勝利という結果がなかなかついてこない。エースが調子を維持しているうちに、なんとか白星を手にしたいところだが、今節の対戦相手である岡山は開幕から上位争いを演じる難敵。前節も無敗を続けていた横浜FCに快勝を収めるなど、勢いに乗っている。赤嶺 真吾に移籍後初ゴールが生まれるなど好材料も多いだけに、岡山が押し込む展開が予想される。
東京Ｖも苦しんでいる。7試合勝利から見放されて17位と低迷する。リーグ最少の7得点と攻撃の迫力不足が最大の原因。タレントは揃っているだけに、組織的に打開する攻撃スタイルを取り戻したい。対戦相手の松本は前節Ｃ大阪に敗れ、連勝がストップ。それでも状態は悪くなく、上位争いから脱落しないためにも気持ちのこもった戦いを演じるだろう。ただ厳しい日程が続く中、持ち前のハードワークに影響がでるようだと苦戦を強いられるかもしれない。
連勝がストップした水戸は北九州とホームで対戦。勢いに乗りつつある中での敗戦だっただけに、「切り替え」がテーマとなるだろう。北九州は勝ち切れない戦いが続く。前節もリードを守り切れず引き分けただけに、90分を通した明確なゲームプランが求められるはずだ。ともに中位をさまよう徳島vs横浜FCは、上昇をかけた負けられない一戦に。注目は横浜FCの津田 知宏。昨季まで所属した古巣相手にどのようなパフォーマンスを見せるのか。徳島守備陣としては意地を見せたいところだろう。
唯一、日曜日の開催となる岐阜vs清水。ここ2試合勝ちのない岐阜だが決して内容は悪くなく、再び勢いに乗っていく可能性はある。清水は前節京都に黒星を喫し、3連勝はならなかった。あっさりと失点するケースが目立っているだけに、最後まで集中を切らさないパフォーマンスが求められるだろう。
■各試合の見どころをチェック
水戸vs北九州
讃岐vs町田
徳島vs横浜FC
山形vs群馬
東京Ｖvs松本
京都vs千葉
長崎vs岡山
山口vs金沢
愛媛vsＣ大阪
岐阜vs清水
