来週火曜日に行われるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の影響で、FC東京とG大阪の試合は11日の金曜日に開催。前者はホームに神戸を迎え、後者もホームで大宮と対戦する。とりわけG大阪にとっては2連勝で首位に立つ好調チームを迎えるだけに、難しい一戦となるに違いない。
大宮側の視点に立って見れば、アウェイでG大阪を破り3連勝を達成すれば、いよいよその勢いは本物と言える。また大宮を牽引する家長 昭博とっては、自らの原点である古巣との一戦となる。普段はクールなこのアタッカーも、並々ならぬ思いを秘めてこの試合に臨むだろう。チームとしてだけでなく、個々をクローズアップしても、非常に興味深いカードとなった。
前節仙台に逆転勝利を収めたFC東京と、新潟に大勝を収めた神戸との対戦にも注目だ。勢いに乗る両者の対戦は、激戦必至。派手なゴールラッシュも期待できそうだ。
12日に行われる7試合にも好カードが揃った。いまだ調子が上がらない広島に、前節、川崎Fと派手に打ち合った湘南が挑む。ともに今季は白星がないだけに、勝利への執念がピッチ上で激しくぶつかり合うだろう。
前節磐田に敗れた浦和は、同じく昇格組の福岡をホームに迎える。一度は追い付きながらジェイの一撃に屈した浦和とすれば、同じホームで再び敗れるわけにはいけない。一方、J1復帰後初勝利を目前にしながら、中村 俊輔のFKで追い付かれた福岡にとっては、今節こそ勝点3を手に入れたい。「攻撃スタイルvs堅守」と両者の構図は明確で、その特長を発揮できた方が勝利に近付くだろう。
前節、6失点を喫した新潟だが、2点のビハインドを一度はひっくり返した攻撃陣の調子は決して悪くない。対するのは今季未勝利の横浜FM。2試合・1得点と貧打が浮き彫りとなるが、大黒柱・中村の存在はやはり心強い。この10番を中心とした攻撃が機能すれば、苦境から脱せるはずだ。
鳥栖と甲府は、ともに前節に0-1と敗戦。チャンスは作れていただけに、決定力が課題となる。豊田 陽平、クリスティアーノと大砲を備えており、両エースのパフォーマンスが勝敗を分けるだろう。
開幕2連敗で最下位に沈む柏は、浦和に競り勝った磐田を迎え撃つ。多くの時間帯で主導権を握りながら、一瞬の隙を突かれて2失点。前節、大宮戦で浮き彫りとなった課題は明確だけに、リスクマネジメントの徹底が連敗脱出のカギとなる。一方の磐田は、ジェイの復調がポジティブな材料。この得点源が額面通りの働きを見せれば、一気に勢いに乗る可能性もある。
1勝1分の無敗対決となったのは川崎Fと名古屋の一戦。ともに追い付かれて引き分けた前節の内容は、決して納得できないだろうが、川崎Fは4ゴールを奪った攻撃陣に期待が持てる。一方、名古屋も広島相手に互角の戦いを演じており、小倉新監督の下で着実に組織力を高めつつある。なかでも永井 謙佑を活かすカウンターは特筆すべきで、川崎Fの守備陣を鋭く切り裂くかもしれない。
最後に触れるのは仙台vs鹿島の一戦。東日本大震災から5年と1日。ともに被災地のクラブとして、特別な想いを抱いてこの試合に臨むだろう。被災者たちに勇気を届けるべく、両チームの選手たちは最高のパフォーマンスを見せてくれるはずだ。
■各試合の見どころをチェック!
FC東京vs神戸
G大阪vs大宮
広島vs湘南
仙台vs鹿島
浦和vs福岡
新潟vs横浜FM
鳥栖vs甲府
柏vs磐田
川崎Fvs名古屋