ガンバ大阪にとってFUJI XEROX SUPER CUPは、リベンジの大会と言えるかもしれない。2005年にJ1リーグを制覇し、初参戦したのが2006年大会。しかし大型補強を敢行し、この年J1リーグで優勝することとなる浦和レッズと顔を合わせたこの試合で、1-3と敗れてしまった。
開始早々にオウンゴールで先制しながら、前半のうちに逆転されると、後半にも1失点。力の差を見せつけられての完敗だった。この結果が影響したのか、この年G大阪は、リーグ戦、天皇杯ともに浦和の後塵を拝している。
しかし天皇杯準優勝チームとして臨んだ翌年の大会では、浦和に4-0と完勝を収める。リベンジの立役者となったのはマグノ アウベス。31分に先制点を挙げると、67分、85分にもゴールを奪って大会史上初となるハットトリックを達成。苦汁をなめた前年の雪辱を、これ以上ない展開で果たして見せたのだ。
もっともこれからしばらくは、この大会のタイトルから遠ざかることになる。天皇杯を制して臨んだ2009年大会は鹿島アントラースに完敗。同カードとなった翌年はPK戦の末に敗れ、今度はリベンジを果たせなかった。
4度も出場しながら優勝は1度のみ。そんなG大阪が再びこの大会で輝きを放ったのが2015年大会。三冠王者としてのり込んだ日産スタジアムで、浦和を相手に堂々たるパフォーマンスを見せつけたのだ。
勝因は選手層の厚さだろう。スコアレスで前半を折り返したものの、63分のパトリック投入を機に攻勢を強める。すると68分、そのパトリックのアシストから宇佐美 貴史が先制ゴールを奪取。さらにこのブラジル人ストライカーは終了間際にもダメ押しゴールを今叩き込み、G大阪に2度目のタイトルをもたらしたのだ。
6度目の参戦となる今大会は再びリベンジの大会となる。明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ決勝で敗れたサンフレッチェ広島に、いかなる“復讐劇”を見せるのか。