「2015 Jリーグ・スカパー!ニューイヤーカップ」の鹿児島ラウンド第2戦が8日に行われ、浦和レッズとロアッソ熊本が対戦した。
昨シーズン、J1で2位に終わった浦和は、9年ぶりの優勝を狙い大型補強を敢行。3-4-2-1の布陣でスタートし、2シャドーの右には新加入の石原直樹が入った。一方、昨シーズンのJ2で13位だった熊本は多くの選手を入れ替え、4-2-3-1のフォーメーションで浦和に挑んだ。
始めにペースをつかんだのは浦和。11分に左サイドから鈴木啓太がクロスを上げると、ゴール前で石原が胸で落とす。最後は走りこんだ李忠成がペナルティーエリア外から右足でダイレクトボレーを放つも、ボールはゴールバーの上。14分には序盤から左サイドで度々仕掛けていた関根貴大がドリブル突破から左足クロス。これを李がゴール前でドンピシャのタイミングで合わせたが、ヘディングシュートはGK金井大樹の好セーブに阻まれた。
熊本は26分に初シュート。左サイドで片山奨典が左足でゴールを狙ったが、わずかに枠を捉えられなかった。前半は浦和が攻勢をかける展開が続いたが、スコアレスのまま45分を終えた。
後半、浦和が前半とメンバーを変えずに臨む一方、熊本は開始からアンデルソンらをピッチに送り出す。前半と変わらず浦和が攻め込みながら膠着状態が続く。62分に浦和は石原に代えて、高木俊幸を投入。熊本も中山雄登から上村周平にスイッチした。
熊本の守備ブロックを崩せずにいた浦和は、最終ラインから槙野智章が積極的な攻め上がりを見せて攻撃を活性化。73分にはGK西川周作らも絡むビルドアップからゴールに迫り、決定機を作り出す。最後は右クロスに関根が飛び出し、滑り込みながらシュートを放ったが、わずかにゴールを外れて先制点とはならなかった。
浦和は終了間際にも左サイドの関根のクロスから決定機を生み出す。ゴール前で高木が落とし、右サイドから走り込んだ平川忠亮が右足でシュートを放ったが、ボールはポストを直撃。結局、互いに最後まで得点を奪えずにスコアレスのままタイムアップを迎えた。
宮崎ラウンドを含め、ニューイヤーカップ初のドローに終わったが、試合後の両指揮官は納得の表情。浦和は16本のシュートを得点につなげられなかったが、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、「疲れもある中での試合だったが、その中でチャンスもあった。決めきれなかったが、選手たちは良いゲームをしてくれた」とコメント。熊本の小野剛監督も、「J1で優勝を争うチームなので、そう簡単にやらせてくれなかったが、選手は我慢するところを我慢し、ボールを奪いにいく時は奪いにいけた。そういうメリハリは今の段階では非常に良い形」と口にした。
同大会の次戦は11日に行われ、浦和はジュビロ磐田、熊本は清水エスパルスと対戦する。
文=サッカーキング編集部