31日に行われる2015Jリーグヤマザキナビスコカップ 決勝 ガンバ大阪戦を前にした、鹿島アントラーズの前日公式練習レポートです。
先に、古川 昌明GKコーチに率いられたキーパー陣が姿を現してアップを始めると、フィールドの選手たちも三々五々にピッチに出てきて思い思いに身体を動かす。最後に、のしのしと歩くMF小笠原 満男が選手の輪に加わると、鹿島クラブハウスで試合前日にいつも行っている練習メニューが始まった。攻撃の選手たちが輪になって、中にいる守備の選手にボールを触られないようにパスをまわしていく通称“鳥かご”に興じる選手たち。その側に立って雰囲気を盛り上げる大岩 剛コーチ。腕組みをしてその様子をじっと眺める石井 正忠監督。場所こそ、いつもと違う埼玉スタジアム2002だったが、いつもと同じ試合前日の光景が見られた。
選手が笑い声を上げてリラックスする練習とスッと集中して取り組む練習、つまりオンとオフの二つを、うまく切り替えられるのが、いまのチームの強み。練習を終えたDF山本 脩斗は「しっかり集中しながら、しっかりリラックスしながら練習ができた」と、振り返っていた。ただ、MF遠藤 康は、いつもなら全員で大いに盛り上がるはずのミニゲームに少し物足りなさを感じていたようだ。「いつもはチーム全員でやるので、みんながいなくてちょっと寂しかったです」。埼玉まで来た遠征メンバーは20人だった。
試合に出る選手はチームの代表者でもある。MF小笠原が「チームが一丸となって戦うことができれば良い結果が出る」と言えば、石井監督も「力を十分に発揮できれば勝てると思う」と意気込んでいた。