Jリーグは、本日開催した理事会において、「プロA契約27名枠」の継続と、国内期限付移籍の規則の設定について決議いたしましたので、お知らせします。
なお、Jリーグでの方針決議後、本改定に関係する各種規則等を見直し、日本サッカー協会(JFA)における理事会の決議を経たうえで、施行となります。
【「プロA契約27名枠」の継続】
■継続・変更内容
・プロA契約枠は27名とする
・ただし、FIFA Club World Cup 2025(以下、「FCWC」という)に出場する浦和レッズは30名とする
■継続・変更の背景と理由
・これまでの通常ルールでは「25名」、ACL参加クラブのみ「27名」としていた
・2024シーズンは、オリンピック開催年の代表選手派遣を考慮した特別措置として、全クラブ「27名」とした
・2025シーズンは、「27名」を継続することとした
・また、浦和レッズはFCWC(=最大約1ヵ月の集中開催)において、日本を代表して最高の結果を残してもらうためにも特別な登録枠とした
【国内期限付移籍に関する規則設定】
■変更内容
・国内の期限付移籍について、下記のルールを設定する。
1.貸出・借受選手数の上限
(1)シーズンを通じて、国内のクラブに貸出・借受できる選手数は、それぞれ最大10名まで。
ただし、以下の条件をすべて満たす場合は、カウント対象の例外となる。
・21歳の誕生日を迎えるシーズンの終了前に開始する期限付移籍
・移籍元クラブの自クラブ育成選手(15歳の誕生日を迎えるシーズンから21歳の誕生日を迎えるシーズンまでの期間に、自クラブの登録期間の合計日数が990日以上である選手。期限付移籍期間中の期間は、期限付移籍先での育成期間にカウントされる。)
(2)シーズンを通じて、特定の国内のクラブに貸出・借受できる選手数は、それぞれ最大3名まで。
※この3名の上限に対して、上記(1)のカウント対象の例外は適用されない。
2.期限付移籍の期間
・最長期間は、1年間
・最短期間は、2つの登録ウインドー間(変更なし)
※最短・最長期間を遵守した上での期限付移籍の延長合意は可能。回数に制限なし
3.第三のクラブへのサブローン(又貸し)及び完全移籍の禁止
4.期限付移籍先クラブによる選手契約の一方的な解除の場合の取扱い
①選手が移籍元クラブに復帰する権利
②選手による移籍元クラブへの通知義務
③移籍元クラブが選手を復帰させる義務
④復帰義務履行の移籍元クラブから一方的解除の移籍先クラブへの求償権
5.期限付移籍先クラブとの選手契約書に、「期限付移籍であること」を明記
※補足事項
・国際移籍についてはFIFA 規則が、国内移籍についてはJFA規則が、それぞれルールを規程する
・国内規則は、Jリーグ間だけでなく、JFLや地域リーグ等を含む国内期限付移籍にも適用される
■変更の背景・理由
・FIFA 規則(RSTP(FIFAが定める選手移籍に関する規則))において期限付移籍に関する規程の改正があり、2022年7月1日より施行された
・各国協会は、3年以内に、競技インテグリティ、若手選手育成、選手の買い溜め防止という原則に沿った国内での期限付移籍制度に関する規則を導入することが求められている
・上記1の上限人数は「国内レベルでの期限付移籍数の制限は、競技の公正性、青少年育成、選手の買い溜め防止の原則に一致する限り、RSTP第10条と異なってもよい」とされており、検討の余地がある
・下記の理由によりFIFA規則(=上限6名)よりも緩和して、10名とすることとした
-日本には大学という世界基準とは異なる育成の場があり、大学新卒選手の期限付移籍も多くある
-日本では下部リーグ等への期限付移籍が有効に働いている
よって、FIFA 規則の意図する範囲において一定程度、国内規則を緩和することは適切と判断する